2014年02月04日

はがない実写版・深読み

ふと思いついたことがあったので、こないだの『「僕は友達が少ない」実写映画版を見てきた』に追記。
ネタバレを含みますのでご注意を。
はがない栞表はがない栞裏
これは映画館でくれた入場者特典。切り抜くと栞とカレンダーになります……はいいんだけど、星奈と幸村が見当たらんのはどういう訳だ。ランダムなのか。

それからどうした
タグ:はがない
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2014年02月01日

「僕は友達が少ない」実写映画版を見てきた

この文章には実写映画版「僕は友達が少ない」、ならびにラノベ版・アニメ版「僕は友達が少ない」のネタバレを含むと思います。多分。
普段もそうですが、予想以上にまとまりのない文章になっています。あしからず。
はがない実写版パンフレットとおまけ

それからどうした
タグ:はがない
posted by ImpactDrill at 14/02/01 21:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2013年04月06日

DD北斗の拳OPのギターがやけにマニアック

DD北斗の拳というアニメが始まりました。テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/AT-Xの4局のみと放送局は少ないものの、これがなかなか原作マンガ(および元ネタのアニメ版「北斗の拳」)への愛が感じられるパロディかつ、監督が大地丙太郎(古い方のエヴァンゲリオンと同時上映してた「魔法学園ルナ」とか、「ギャグマンガ日和」とかの人だ)ということで、終始ハイテンションで結構おもしろいんですよこれ。
オープニングも元の北斗の拳の「愛をとりもどせ!!」のピコピコリミックスだし、映像もいいパロディになってます。

ナイスパロディ……のはずなのですが、途中で入ってくるバンド演奏してるシーンがなんかおかしい。
ラオウがハーモニカ、トキがキーボード、ジャギがベース。んでケンシロウがギター、なのはいいんですが、画面が切り替わるたびにケンシロウが持ってるギターが変わるという。

まず最初に出てくるのがこれ。
DD北斗の拳ストラト
いきなりレフティのストラトキャスターです。ジミヘンリスペクトな感じでしょうか。

次がこれ。
DD北斗の拳レスポール風
ヘッドとボディの形状、ピックガードなどからレスポールっぽいんですが、なんか違う。
ビグスビーっぽいビブラート・ユニットを搭載してるのは分かる。が、左右にfホールまであります。なんだこれ。
BURNY BLC-75 2011
BURNY BLC-75 2011
さすがにボリュームやトーンなどは省略してますが、このへんですかねー。Gibson謹製ではなさそうです。

三番目がこれ。
DD北斗の拳テレキャスター
どう見てもテレキャスター。サドルまでは描かれてないですが、ブリッジ・コントロールパネル・ピックガードなど、いかにもテレキャスなテレキャスです。普通にこういうカラーリングのやつあるし。

で、最後。
DD北斗の拳SG
SGですね。ストップテールピース仕様は普通ですが、ピックガードレスというのはなかなか渋い。いや、黒ボディに黒ピックガードで見えないだけかもですが。

アニメ見てようが実写見てようが、目がいくのはこんなんばっかりです。ユニクロのレギンスのCM、メンズだとリッケンバッカー、レディースだとSGが出てくるぞとか、僕は友達が少ない一期エンディングに出てくる星奈が持ってるギターはPRSっぽいぞとか。
どうしてこうなった……

posted by ImpactDrill at 13/04/06 19:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2012年09月19日

ニコ生でZ級映画特集

7月末にPLAYTECHから新製品出てるんだけど、どーもレリックとかエイジドってのが好きじゃなくてなあ。一応記事にだけリンク張っておきますが>PLAYTECH GUITARS新商品発売
OEMで、実際に作ってるのはAXL Guitarsではないかともっぱらの噂です。確かに似てる。
あと、PLAYTECHのレスポールタイプギターに新カラー追加!なんて記事もあるけど、LP-400 Flame Top Violin Burstは2009年11月発売のはずだが。どーなってんですか。てか、2010年のレビューも載ってるじゃないの!
PLAYTECHギターの資料庫となりつつあるこのブログとしては、どーしたもんだかという展開ですよもう。

それはさておき。
ニコニコ生放送で昨日(19日の0時)からZ級映画、巨大生物&変なモンスター映画の特集をしてます。昨日の放送は「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」でした。いきなりそれかよ。
もう、途中何度寝てしまおうかと思いましたが、前に一度見た事もあり、覚えてるシーンないかなーと思いながら結局最後まで見てしまい、覚えているシーンなんてラスボスが耳栓(ヘッドホン)してるシーンしかありませんでしたよ!うわーくだらねえー。
本当にくだらない。が、コメント付きで見てるとそれなりに笑えてしまうという、ありがたいんだが悔しいんだか良く分からない状態でしたよまったく。

唯一「おっ」と思ったのは、トマトを倒すのに音楽「思春期の恋」が有効というのに気付くシーン(誰もこの映画のネタバレなんか気にしないだろうから普通に書きます)で、ラジオを聴いている少年が、知らんおっさんと殺人トマトが部屋に入ってきているというのにまったくもって無反応というシーン。
このシーン自体はどうって事無いんですが、明らかにこの 「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」 と 「怪獣大戦争デアゴスティーニ 及び、 「世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す」 の影響下にある世紀の名作 「マーズ・アタック!(異論反論は受け付けません)にて最初に火星人を倒すシーンで、「ばーちゃんがヘッドホンでレコード聴いてて、知らん内に火星人が死んでる」というカタチで 引用 オマージュされていた事に気が付いたからなんですよ。
……いやまあ、ここまで聞いたところで興味のない人には本当にどうでもいい話なんですが。

今晩は「メガ・ピラニア」という映画だそうです。
Z級映画を金かけて見ると死にたくなるから、タダでニコ生で見ましょうぜ(なんて言い草か

posted by ImpactDrill at 12/09/19 18:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2009年04月23日

アカデミーを見直した『スラムドッグ$ミリオネア』

そもそもアカデミー賞というものに懐疑的な私なのですが、今回この『スラムドッグ$ミリオネア』に8部門受賞させたのは賞賛に値する(まあ「主題歌賞」ったって、どの曲が主題歌なんだか分からんのだが)。

この映画を観た事によって自分の好みの展開、というか映画の構成が分かりかけてきた気がする。
まず、前提条件としてお話が面白いのは当然。ここがダメだったら編集やら撮影が頑張ってもどうしようもないんだから。
それを踏まえた上で、以下の様な要素が入っていると自分の好みに近い。
  • 子供同士の淡い恋心
  • 時系列をバラバラにする場合、最終的に一点に収束していく展開が良い。そこで伏線をすべて回収する。例としては『12モンキーズ』、例外としては『パルプ・フィクション』を挙げる
  • 過去のシーンと現在のシーンは区別しやすくなっているべき
  • 構成・編集が下手ではいけない。例えば、現在のシーンで盛り上がっている時に、緊張の糸を切りながら過去のシーンに行くべきではない。この構成は相当に難しいと思うが、ザッピングムービーを作る以上、これは必須だと思う
  • 因果応報。善人が必ずしもハッピーエンドを迎えるとは限らないが、悪人は相応の被害を被るべき
  • 音楽がカッコいい映画はそれだけで観る価値がある
  • ストーリーに音楽が関わっていればなお良し
などなど。

『スラムドッグ$ミリオネア』はこのワガママな要求に全部答えてくれている。一緒に行った友人は「まあ普通」程度の感想だったので、これは自分の好みに合っていただけなのかもしれないが。

特に音楽の好みはなー。私はアジア系ラテン系民族音楽のグルーヴ感溢れる感じ(主に打楽器系)が結構好きなので、この映画はオープニングから盛り上がることが出来たのだが。
伏線っぽいところを全部丁寧に回収している所にも好感が持てる。投げっ放さないのは大事です。
ダニー・ボイル監督の映画は過去に『トレインスポッティング』『28日後…』を観ているのだけど、どれも途中は随分と悲惨なシーンが多い割には、ラストシーンが異様にさわやかなんだよね。この監督の持ち味なのか? 特にこの映画のラストは素晴らしい。あと、インドを舞台にした映画って「みんなで踊るシーンを入れなければならない」とかいう縛りでもあるのだろうか。まあ、どうでもいいんですがw

翻訳でちょっと気になったのは、「チャイ」を全部「お茶」と訳している事。主人公はコールセンターのアシスタントで、みんなにチャイを配って歩くのが主な仕事。私の友人で学生時代にバイトで金を溜めて、卒業旅行で世界一周をした人がいるんだけども、インドに行った時にチャイ売りのあまりの身分の低さに驚いたのだそうだ。もっとも、この場合はコールセンター勤務とかではなく、そこらへんの道端で素焼きの器にチャイを入れて売っているフリーランスの人なんだけど、コジキのちょっと上、程度の位置なのだと。
だから劇中「ミリオネア」の司会者がやたら「お茶汲み」を連呼するのは、割と差別的なジョークなんじゃないかと思うのですよね。いやまあ、それだけなんだけど。翻訳で毒気をちょっと薄められたのが気になってしまったので。

これこそ本当にどうでもいいんだけど、めちゃめちゃチャイが好きなんですよ、私。スタバでチャイ・ラテとか売ってるが、あんなもん俺に言わせりゃ出来の悪いミルクティーにも劣るシロモノでして。まず、お湯にティーバッグを入れて、それからミルクを入れるというこの作り方が気に入らない。そもそもチャイにお湯なんかいらんのですよ。
紅茶の茶葉とシナモン、カルダモン、クローブ、生姜の刻んだものなどを、牛乳と共にナベにぶちこみ、これでもか!という程の砂糖を投入し、煮詰めて煮詰めて煮詰めて煮詰めます。このスパイシーかつ激甘の液体がチャイ。これですよ。
なお、あまり高い茶葉だと美味しいチャイは出来ないんだそうです。上等の茶葉をイギリス人にブン取られて安い茶葉しか無くなってしまった時に、その茶葉を美味しく頂くための生活の知恵だったのですね。茶葉を買う際には「ブロークン」とか書いてある安いのを買うと良いと思います。
盛大に脱線しました。まあいいか。

えー、『スラムドッグ$ミリオネア』面白いのでみんな観ましょう。全然説得力ねえな。
タグ:名作
posted by ImpactDrill at 09/04/23 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2009年04月20日

予告と本編でdiffを取れ!『ウォッチメン』

現在公開中の映画ですが、ネタバレ罵詈罵詈のひどい文章を書く予定でーす。ご注意をー。






























この映画は――
 ヒーロー映画であり、
 アクション映画であり、
 SF映画であり、
 架空歴史物であり、
 サスペンスであり、
 戦争映画であり、
 暴力映画であり、
 プリズン脱獄映画であり、
 スプラッター映画であり、
 デストピア映画であり、
 ……それから(以下略

……これだけ大量の要素を詰め込もうとしたら映画が破綻するというのは、映画マニアはおろか、そこらの子供でも分かりそうなモンなのですが、「あの」ドーン・オブ・ザ・デッドをリメイクしたザック・スナイダー監督に、何故そんなシンプルな事が分からないのだろう。
しかも、原作(全12巻)のストーリーをほぼ全て(私はWikipediaのあらすじを読んだだけですが)網羅しつつ、全く必要性を感じないグロシーン、キスシーン、エロシーンを連発。「アメコミとは言ってもガキ向けの物とは違うんだよ」と言わんばかり。R-15指定にするためにわざと撮影したのかと勘繰りたくなる。これらのシーンのために尺は伸びに伸び、上映時間はなんと163分である。アメコミ原作映画としては最長ではなかろうか。間延びした結果として長くなった映画ほど酷い物は無い。削れるシーン削ったら2時間は切るぞ、いくらなんでも。

また、これは脚本家の不備か翻訳家のミスか分からないのだが、登場人物の名前が極めて覚え難い。メインキャラクターにはそれぞれ、ヒーローとしての名前・名字・名前があるわけだが、シーンによって呼ばれ方が違う上に、キャラクターをきちんと紹介するシーンが無い。例えば主人公格(だよな? 一応)のダニエルは、「ダニエル」と名前で呼ばれることが一番多く、ヒーローとして「ナイトオウル」と呼ばれる事もあり、名字で「ドライバーグ」と呼ばれる事も無くは無い。本人が目の前にいれば理解できるが、本人のいないシーンで「ナイトオウル」って呼ばれるともうダメ。なにしろダニエルは二代目ナイトオウルであり、初代ナイトオウルのホリス・メイソンという人物までいるのだ。もう、誰の事を呼んでいるのかさっぱりだよ。
ついでに書いておくと、このナイトオウルのコスチュームは、もうどこをどう見たところでバットマン以外の何物でも無い。メガネが無ければ完璧である。

ヒーローと言ってもこの世界においては基本「運動神経の良い人」がコスプレしてる程度のもので、スーパーマン・スパイダーマンよりはやはりバットマンに近いのだが、ダニエルとローリーの2人でガラの悪い男たち20人くらいと戦ってあっさり勝っちゃうシーンがある。バットマンは専用の武器やらあるから理解できるのだが、生身で勝っちゃうなよ、その戦力差で! ちなみに何故かガラの悪い男たちはみな髪型が「ちょんまげ」であり、背中に「侍」などと書いてある服を着ているのである。あれか? 日本にケンカ売ってんのかザック? ラスト近辺で東京が爆破されたりもするしよう。しかも爆発シーン自体はニューヨークしか無いしよう。変なところでケチ臭いな、へなちょこザックよ。
唯一、あからさまに普通の人間とは違うヒーローが1人だけいて、Dr.マンハッタン(ジョナサン・オスターマン)という奴です。全身が真っ青で発光しています。身体のデカさを自由に変えられます(ダルシムか)。ベトナム戦争に赴き、ツラ見せるだけでアメリカが勝利しちゃったりもします。そしてちんこ丸出しです。モザイクとかボカシとか無しでいいのか? メチャメチャでかいけどいいの? 本当に?
コイツはマスコミにいじめられると火星まで逃げ出してしまうシャイボーイ(ウソ含む)。火星の地下からなんだか良く分からないけどとりあえずカッコ良いオブジェを取り出してグルグル回してたりします。ローリーが3回ほど殴ったら壊れましたが、あのオブジェは結局なんなの? 「火星は完璧な星だ」とか電波ゆんゆん飛ばしたりもします。

それからまあ、色々と言いたい事はあるんですが(たとえばワルモノのPCのパスワードがPCの横に置いてある本の書名だったりとか)、もういいです。ザック・スナイダーの映画はもう見ねえ。
しかし、予告編と本編で違う話をやられるとすげえ困るので、これは何かの罪に問えないものか。詐欺とか。無理か?






























ここんところ『ヤッターマン』『ダークナイト』と、良質のヒーロー物映画を観ていたから、久々のハズレ。どうも『ウォッチメン』はあらゆる方向にウケようとして、そのどれもが中途半端に終わっている感がある。
まあ、グロシーンが割と多くて、血がゴアゴアと出てくる様には満足しましたけどね、少ないでしょう、こんな奴は。2〜3年も経てばトンデモ映画として名を馳せているかもしれぬ。
タグ:
posted by ImpactDrill at 09/04/20 22:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

超魔界村、超マスター

俺が『大魔界村』と『超魔界村』をクリアして喜んでた事なんて、一体何だったんだろうって思っちゃいましたよ……


短剣やボウガンですらクリアに苦労する超魔界村を略してクソ通称エクスカリバーと呼ばれるクロスソード、青銅のヨロイを取った瞬間盛大にパワーダウンしてあの世行きなオノでクリアしている方。


わざわざ4倍速でプレイして実況までしているバカ、いや、もとい勇者。現在part11のでアップされていますが、回を追うごとに編集の技が冴えて行く「前回までのあらすじ」、絶対一面もクリア出来ないだろうという大半の感想をモノともせずズンズンと突き進むプレイヤー、そして次第に口が悪くなる実況と、見るものを飽きさせません。

「俺もチャレンジしてぇ!」と思った方はPS2版で出ているこちらをどうぞ→カプコン クラシックス コレクション
4倍速モードに挑戦するにはー、うーん、まあ、どうにかして探して下さいとしか言い様がありませんので、えーと、うん、どうにかしてください(汗
タグ:名作 バカ
posted by ImpactDrill at 09/04/20 10:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2009年04月18日

アンドロイドは夢が見れる機械を欲しがるか

友人から勧められて『イヴの時間 act1(←ニコニコ動画へのリンク。アカウント無い人はすまぬ)を観てみた。
ロボット、その中でもとりわけアンドロイドという人型ロボットに関しては色々と思うところがある。主に『To Heart』というゲームと、秋葉凪樹(名前が変わったらしい)というあまり描かない漫画家、そして神林長平というSF小説家の影響による。

15分という短い時間なのでストーリーはあまり進まないのだが、どういった世界観かは良く分かった。つか、頭の上で何かグルグル回しとくより、髪の毛の色を人間ではありえない色にしておくというのはどうか。緑とかさ。あ、ヴィジュアル系バンドの人が困るからダメか。
「アンドロイドが出る」という前提条件以外はあまり知らずに観て欲しいので、あまり色々語ろうとは思わないのですが、スタッフ部分で1個だけちょっと。

音楽:岡田徹

なんというか、ムーンライダーズのメンバーは気を抜いていると様々な場所に出没するので侮れない。初代PSの起動音作ったり、クラッシュ・バンディクーの歌作ったり、ドコモダケの歌を作ったり、全く持って神出鬼没であるよ。この人だけはどこにも出没しませんが。
posted by ImpactDrill at 09/04/18 07:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2009年04月16日

スペイン産ゾンビ?なのか?これは?『●REC』

手持ちカメラゾンビ風ホラー映画。
ゾンビ「風」なのは、症状が狂犬病に似た、ウイルスによる伝染病なので。まあ『28日後…』ような設定ですね。
しかしこの映画の最大の特徴は、恐らくゾンビ映画至上最小ではないかというロケーションでしょう。アパート一軒。イントロでは外も出てきますが、1回アパートに入ったが最後、登場人物がアパートの外に出る事がありません。この閉塞感はぜひ映画館で味わうべきでした。ぬかったなあ。

この映画の怖さの内訳は、以前書いた恐怖の種類に従って分けてみると…… 霊的恐怖:0 物理恐怖:5 ビビらせ:4 絶望:2 グロ:3 ……といったところでしょうか。物理恐怖値が高いのは、まあ、襲われたら即死なので。ビビらせ要素も高いです。グロもちょっと有り。血がダクダクとか残酷な殺し方とかではなく、ケガ人の治療風景がすげえ痛そうだという。

手持ちカメラで撮っている事を除けば、ごく普通のそこらへんに転がっていそうなホラー映画です。しかし、終盤のこのカメラの使い方が実に上手い。
電気が消されて真っ暗→カメラのライトを付ける→何物かにライトを外されて暗転→ライトを付け直す→何物かにライトを破壊される→パニックに陥るも、暗視機能を使い敵の位置を把握
このように、心理的にも物理的にも追い込まれていく過程がメチャメチャ良いです。てか、怖かったです。心臓に悪いよ、この演出……もちろんこれはホラー映画に対しては最大級の褒め言葉です。

ビビらされて、怖がらされて、追い込まれて、ラストで全て終わり、明るいロックとBGMにスタッフロール。トラウマも感動も、心に何も残りません。
久々に怖がってみるか!と、お思いの方、時間も75分と短い割に濃縮された怖さ、オススメです。
タグ:ホラー B級
posted by ImpactDrill at 09/04/16 05:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

敢えて言おう、カスであると『L change the WorLd』

「人間は増えすぎて地球の生態系を破壊するので我々が人間狩りをするでゴブリン」
「人間は憎しみあったり戦争をしたりする愚かな生き物なので我輩が粛清してやるでゴザルよ、ニンニン」

……えっとー、大体こんなおはなしです。脚本を中学生に任せるとはまた大胆な手法を使ったものですねえ、えっ!'60年生まれ?マジですか?
國府田マリ子主演の『Looking For』の脚本もコヤツが手がけ……いえ、多くは申しません。死ねばいいのに。いやなんでも。
その厨房丸出し脚本を元に、映画を撮らざるを得なくなったカワイソウな監督は『女優霊』『リング』『仄暗い水の底から』など多くのホラー映画を手がけた中田秀夫。この人にも『リング2』という前科があるので、コイツが主犯って可能性もあります。まあ、とりあえず2人とも原作あまり読んで無さそうってのは良く分かったよ。

で、そのクソ以下の脚本から出来上がった物は当然の如くクソ映画であります。しかも無駄に2時間以上もある。苦痛。最後まで見たのは、見終わったらボロクソに書いてやろうという暗い執念に他なりません。
あと、ヒロインの福田麻由子すげえかわいい。ショート! 病弱! 不幸! 健気! イヤァァァホゥゥゥゥゥッッッッ!! あ、ちょっとこっちを蔑んだ感じの目で見てもらえますか?
しかしそんな高クオリティなヒロインでも止められないほど、映画は派手に崩壊していくのであった。

この話の何がクソかって、メインキャラがLじゃなくても全然構わないってとこだ。あくまで推測だが、小物のサスペンス映画を作ろうとしていたところに『デスノート』が大ヒット。じゃ、この映画の主人公をLにすげ替えてみよう! わぁい、おおもうけー!!……というタワケた流れで作られた映画なのではないか?
もしくは逆。こっちのパターンの方が罪が重い。Lを主人公にしてもう一儲けしましょう!→ストーリー? 適当な有り物でいいよ→クソ映画完成……という流れ。
んで、どちらにしても元は小物のサスペンスだったのが、Lのエピソードをあちこちに埋め込んだために129分という馬鹿げた上映時間になったんじゃないかと。この予想、そんなに外れてないと思うんだけどどうか?

ところが、見終わった後の感じ(「読後感」じゃないし、何て言うんだろう?)はそれほど悪いものでは無いんだ、不思議な事に。
キッチリ伏線を回収している事、それと劇場版『デスノート』には全く出てこなかった(原作ファンへのサービスとも言える)「ある要素」が多少なりとも入っているからなのだろう。ヒントは14。見た人なら分かるはず。

ところで南原って何のために出てきたの? あれを上映時間の長さを緩和させるためのコミックリリーフだと考えているのなら、大失敗だ。少なくとも私はイラついた。呆れて溜め息も出た。おいおい、この映画作ってる奴ってこれで客がウケると思ってんだぜ?
もっとも、このストーリーに不必要な物をどんどん削っていったら、Lもいらない方に分別されてしまうわけだが。

後は細かいツッコミというか、個人的な思い入れについて。Lはあんなキャラじゃねえよと、声を大にして言いたい。
おそらくLは独り言を言わないだろう。話しかける相手がいないのに言葉を発するのは無駄だから。Lは1人の場合、頭の中で全てを処理するはず。
しゃべり方もなんかなー、文節を変なところで切る、あんな喋り方をするだろうか。
子供相手にお菓子を適当に串に差した物を与えるシーン、これは多分正しい。しかし、ヒロイン(12歳だから子供なんだけど)相手に同じ事はしない。Lが奇行を行うのは相手の反応を調べる等、意味のある場合に限られる(イスの上でしゃがむ、猫背で歩く、については例外)。電車に乗った時に土足のまま座席に乗り、吊り革で遊ぶ事も無い。あんな無粋でアホな事はしないだろう。
無駄なオーバーアクションもないな。腕と手を動かさず肩を動かすだけで、人差し指2本でのキーボード入力……Lがこんな事するか? タイプしている事を気付かせないくらいの静かなタッチタイプをすると思うんだが。
当然メイドカフェにも行かないw あれ考えた奴はデスノート13巻全て音読の刑に処す。

共に一番好きなキャラはLだという、大場・小畑両氏にあのLはどうなのか、本音を聞いて見たいものだ。


ここでひとつ予想をしておこう。多分旬を過ぎたからもうやらないと思うが、次にスピンオフをやるとしたら南空ナオミがメインで『ロサンゼルスBB連続殺人事件』をやる。やるとしたらL役は別の役者を使う。西尾維新の小説版を読んだ人は意味が分かるはずだ。
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posted by ImpactDrill at 09/04/16 02:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2009年04月15日

金返せ!『大日本人』

腹立ったからネタバレ放題でどんどん行くよー! 見るべき人は見ているだろうし、見てない人は今後も見ないだろうしなー!!

読み方は「だいにっぽんじん」だそうです。どうでもいいですね。
とりあえず松本のファンとしては見ておかなければ、という義務感でついレンタル。まあ、ファンとは言ってもそもそもウチにはテレビ無いし、「『松本』の『遺書』」読んで割と共感と覚えたってのと弟がビデオで集めてたダウンタウンのトーク集を見た程度なんですが。
あと「シネマ坊主」もちょっとだけ読んだ。松本と私の映画の趣味は絶望的なまでに違う。例外は『バッファロー'66』が好きって事くらいですかね。私はクリスティーナ・リッチが好きなだけじゃねーかという気もしますが。
まあ、映画の趣味が合わないんだから、そいつが作った映画を気に入る訳が無いよなあ、とある程度覚悟の上で視聴に望んだんですが……

1,800円払って見ていたら自分の審美眼の無さで憤死したかも、というクオリティ(←褒めてません
今回はツタヤで半額キャンペーンやってて\157(税込)で見たので死に追いやられずに済みましたが、公開中にあやうく見に行こうとしてたんだよ俺。下手したらスクリーンにコーラをブン投げるのも忘れて、シートに座ったまま真っ白な灰になっていたかもしれぬ。
ゴジラvsメカゴジラの原田大二郎風に言えば、「もう何を言っても無駄だ! この映画を褒める事は出来ん!!」てー感じですかね。ああもう、自分の言葉で解説するのも馬鹿らしい。


ゲームに例えよう。「たけしの挑戦状」。これ以外の何物でもない。いや、ただの皮肉では無く。「たけしの挑戦状」は、PSやセガサターンの時代に出していたら、それなりに面白いゲームにはなって、ゲーム好きの間でちょっと話題になる程度のソフトにはなっただろうけど、ファミコン版の様に伝説のクソゲーには成り得なかった。
『大日本人』も、草稿の段階まで戻って作り直したとしよう。まず、巨大化ヒーロー物。主人公は巨大化して敵を倒すのが仕事。しかしそのヒーローは雇われ月給制。血縁が大事で世襲制。じーちゃんの時代にはボロ儲けの商売だったが、現在はシオシオ。スポンサーが付かないとやっていけない。自衛隊などでも敵を倒せるのではないかという世論もあるが、巨大化して敵を倒す事は神事でもあり、六代目の主人公が勝手に止めるわけにはいかない。
どうですか? 特撮映画/ドラマの衰退と重なる部分もあって、メタ特撮ドラマとして結構面白い物が出来そうな気がするんですが。ゼブラーマン』と被る要素が多すぎるのは問題かもしれないが。

ところが、この映画はそんなシンプルな作りになっていない。
何の説明も無く、バスに乗っている主人公にカメラを向けインタビューしているシーンから始まり、下らない質問やら良く分からない質問(後に氷解する)を繰り返す。インタビューは主人公の周囲の人々にも行われる。この辺りはダルいながらも、この主人公って何してる奴なんだろう? と思わせるのには成功している。 で、溜めて溜めて溜めたところで、いきなり巨大化した主人公が登場。ここまでは良い導入部のように思える。敵との戦闘シーンがショボいとかはまあ、どうでもいいんですよ。ラストのディザスターに比べれば

敵と戦って逃げ出したり、私生活と仕事で葛藤があったり、マネージャーとケンカしたりで追い詰められていく主人公。「いつまでも撮ってんなやー!」とインタビュアーに毒づいたりもする。
えーと、この辺のくだりにも色々と言いたい事はあるんだが、それやってるともう一度映画を見て確認という悪夢のような作業をする羽目になるので割愛。

問題のラスト。一度逃げ出した敵と無理矢理戦わされる主人公。その時!巨大化したじーちゃんが助けに入る!! で、敵の一撃でKO。なお、止めを刺したのはずっこけた主人公。どうしたもんだか。
ここで唐突に注意のマークが画面全体を覆い、「以下、実写になります」とかなんとか。
それ以降は、一応怪獣映画っぽく見せていた部分(カメラを三倍回しで撮るとか、CG全部とか)を全部取っ払い、いかにもミニチュアなセット、ただのぬいぐるみと化した怪獣、映画クオリティからコントクオリティに質を下げた衣装を着ている主人公、どこから出てきたのか良く分からないウルトラ兄弟風の家族でお送りされます。
似非ウルトラ兄弟がサクサクと倒し、それをビルの影から覗き見ている主人公。力を合わせてビーム撃つからお前も来いとか言われて、「俺ビーム撃てないんですけど……」とか言いながら出てくる主人公。「俺、飛べないんすけど……あ!靴落とした!」とか言いながら、似非ウルトラ兄弟に両脇を抱えられて何処かへと飛び去っていく家族&主人公。おしまい。いや、「おしまい」とか言われても。
実写になり似非ウルトラ兄弟が出現してからというもの、頭の中は真っ白である。「金返せ!」と叫ぶ気力すら失わせるポカーン感。何時の間にかスタッフロール(ロールしてないけど)の背景で繰り広げられる、似非ウルトラ兄弟with主人公によるツッコミ無しのトークコント。
 ぼくはなにをおもえばいいんだろう、ぼくはなんていえばいいんだろう
劇場版エヴァンゲリオン以来の衝撃、そしてたっぷり10分は経ってから沸々と湧いてくる碇、もとい、怒り。

「はっきり言ってやるぞ! お前の映画は、失敗だーッ!!」

……とかなんとか言ったところで、その映画に触発されてこんな長文書いてる時点で俺の負けなんですが。
この終盤のブチ壊しを松本は意図的にやっている訳ですよ。つまり、それなりにまとまった映画で少しの評価を得るよりも、後半に行くに従ってアレゲになる映画を撮って、「たけしの挑戦状」の如き伝説になりかったのではないかと。
前半、タイトル前の撮り方(原付で移動するシーンの背景の罵詈雑言ビラとか)は上手いんですよ。グダグダになっていく過程は意図的にやったとしか思えない。
とはいえ、総じてつまんなかったのもまた事実でして。松本の次の作品が「たけしの戦国風雲児」程度で終わるのか、「その男、凶暴につき」まで行くのか、はたまた次の作品なんぞ無いのか、どうなるやら。
タグ:B級
posted by ImpactDrill at 09/04/15 08:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

もう一つの闇の英雄譚『ダークナイト』

私はティム・バートン監督の『バットマン・リターンズ』という映画がもう大好きで大好きで、一時期はティム・バートンを生ける神と崇め奉っていたほどなのですが(その後『猿の惑星』で我に返る)、実はそれほど他のバットマンの映画が好きという訳ではないのです。
古代に作られていたというショボいバットマンやアニメは無視します。
リターンズの前作にして同様にバートン監督の作品である『バットマン』は、まだ監督の若さ・未熟さが見え、ジョーカー役のジャック・ニコルソンに助けられている感がありありと出ているし、リターンズの続編『バットマン・フォーエバー』はバットマン・トゥーフェイスをほっぽってリドラー(ジム・キャリー)の独壇場となり映画が崩壊しているし、『バットマン&ロビン』に至っては、予告編を見ただけで子供騙しのクズ映画である事が分かったので、見てもいません。
その後やっぱり子供騙しが受けなかったのかシリーズは中断し、やれオリジナルだビギニングだと全部無かった事にして1作目に戻りますブームに乗っかり、新シリーズを製作決定。
新シリーズの1作目『バットマン・ビギンズ』を、『メメント』で映画ファンの心を掴み、続く『インソムニア』で大丈夫かコヤツと不安定さが見える、クリストファー・ノーランを監督に据えて製作。
これがまあ、なんといいますか。ジョーカーとかペンギン、トゥーフェイスのようないわゆる怪人的な敵キャラが出てこない上、ノーラン監督にアクションを撮る才能が無かったのか、地味なこと地味なこと。(ティム・バートンにもアクション映画の才能があるとは思えないが、それを補って余りある、異形たちへの愛やダークなファンタジーを描き出す力があった)
ともあれ『〜&ロビン』よりは売れたらしく、続編決定。まあ『ビギンズ』のラストで匂わせてはいますが。

と言うわけで、バットマン・シリーズ最新作『ダークナイト』の登場と相成ります。
前評判は聞いていましたが、正に名作です。ただし、しょせんヒーロー物だろ? などと甘く見ない事。劇中のブルース/バットマンにセリフにもある通り、バットマンは真のヒーローではない。映画を見終わった後、スッキリ爽快にはとてもなれるものではない。
それでも、タイトルの意味を理解し、真のヒーローでは無いが故に暗い輝きを放つバットマンのカッコ良さに体が震えた。カッコ良すぎて泣きそう。

つくづく映画館で観なかった事を後悔した。映画館で観る最大の特徴は「映画から逃げられない」事だ。良くも悪くも。例えばトイレ行くから一時停止、とかが出来ない。不便でもあるが、ホラー映画やパニック映画などの閉じられた状況に陥る映画は、映画館で観るのと家で観るのではまるで感想が代わってくる。一時停止したら緊張感が途切れるからね。
それとは違う理由で『ダークナイト』は映画館で観るべき映画だった。明るい部屋で見るバットマンは相当カッコ悪く見えてしまうことだろう。なので、これから『ダークナイト』を観る人は、深夜に部屋を暗くしてできるだけ画面に近づいて観ましょう。プロジェクターがあれば尚良し。私はそうやって見ました。
あ、それで画面に集中しすぎてブッ倒れても私は責任とか取らないのでそのつもりで(←じゃあ書くなよ

しかし……こんなモン作っちゃって、続編作れって言われたらどうするんだ? これ以上バットマンをカッコ良く見せる事なんて出来るのか? いきなり方向転換して「バットマンは真のヒーローだ!!」とかゴッサムの市民に認められたりした日にはスクリーンにコーラ投げるよ、俺は(ぉ
なお、『ダークナイト』の興行収入は10億ドルを超えたらしい。これは『バットマン』の2倍以上の興行収入である。続編が作られるのは確実なんだろうが、今回以上の興行収入を求められるという意味でも続編の製作は困難であろう。頑張れノーランw

ちなみに『ダークナイト』を含めた私の中でのバットマン映画ランキング
  1. バットマン・リターンズ
  2. ダークナイト
  3. バットマン
  4. バットマン・フォーエバー
  5. バットマン・ビギンズ
ランキング外の1本は、まあ、一生見ねえと思いますんで。見てもランキング外の可能性が高いが。
タグ:名作
posted by ImpactDrill at 09/04/15 03:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2009年04月14日

やっぱりクズ『バトルフィールド TOKYO』

朝っぱらからクズ映画など見ると、やっぱりキツいということが分かった。

バトルフィールド TOKYO
どう考えても大抵の人はスルー対象にするであろう、志の低いタイトルは日本で付けられたもの(原題は『MONSTER』と恐ろしくヒネリが無いのだが)である、というフォローを一応しておこうと思う。製作されたのも2007年なので、邦題の元ネタより一年早いのである。ビックリですね。
しかし『クローバーフィールド/HAKAISHA』のヒットが無ければ間違いなく輸入されなかったであろう事、輸入してるのがアルバトロス・フィルムである事、という2点でこの淡いフォローも水の泡なのだが。

あらすじ:アメリカ在住のサラ・リンチ、エリン・リンチ姉妹が不必要なまでにビデオカメラで色々撮りながら、日本で『クローバーフィールド』ごっこに興じる(おしまい)

まず映画のイントロで驚かされるのが、事件のあった日が1月17日で、最初は地震だと思われたと言う点だ。よりによってその日を選んで日本人の神経を逆撫でする必要がどこにあるのか。
例えば日本の怪獣映画とかで「20XX年9月11日、ニューヨークに大規模なテロが発生。しかし、当初テロだと思われたこの事件は大怪獣ガジラ(仮)によって引き起こされたものであった!」……とかそういうストーリーは作らないでしょう? なんだかなあ。

んで、邦題にある通りに舞台は東京のはずなんだけど、出てくる奴出てくる奴、みんな日本語がヘタクソなんだよこれが。英語の発音の方が良かったりする。
片言の日本語で日本人同士が会話している様は、もう笑うしか無いんだけど、笑うに笑えないという。

この手のクズ映画にしては珍しく、字幕だけではなく吹替も付いてるんだけど…
「日本語は分かりません!」「私は英語しか喋れないんです!」「誰か英語を話せる人はいませんか!?」
…というような、元は英語であるセリフを流暢な日本語で喋られてしまい、「このセリフは元々は英語で、返答は元は日本語で……」といらん苦労を背負う羽目になります。そこまでして見る価値も無ぇのに。

出てくる怪獣は、うーん、巨大なイカかタコを逆さにして足だけ地上に出した感じですかね? 最初、ゴジラの尻尾みたいなのが暴れてるのかと思ったら、正体は触手の群れだかゲソだかタコ足だかトレマーズだか良く分からんシロモノ。
これは『クローバー〜』やハリウッド版ゴジラなんかもそうなんだけど、本当にアチラのデザイナーは怪獣が分かってねえな。とりあえずなんでも巨大にすりゃいいと思ってんだろう。『クローバー〜』のアレは何を巨大にしたのか良く分からんのですが(ぉ

これから見ようって人がそれほどいるとは思えないんでラストまで書いちゃいますが、この怪獣倒せません。超尻切れ。
アメリカ軍(何故か自衛隊ではない)が東京全体を爆撃するらしい、という話が出てどかーんと爆発発生、姉妹のかたっぽが吹っ飛んで生きてんだか死んでんだか良く分からない、てなところで唐突に画面は暗転。後は文字だけでどうなったかを説明。なにこれ?
まあ、ビデオカメラが壊れたとかバッテリーが切れたとか言う事を示しているんだとは思いますが、どっちかというと、ここいらへんで監督が飽きたとか脚本家が寝ちまったとか予算が尽きたとかの方が、まだ納得できます。
あと、尻切れって書きましたが、グタグダ〜と続きそうなところで唐突に終わってくれたので、ちょっとホッとしました

<教訓>ヒットした作品より先に画期的な事をしていたとしても、面白いとは限らない(例外:ジャージー・デビル・プロジェクト(原題:The Last Broadcast))
もっとも、擬似ドキュメンタリー風なんてそれこそ『ブレア・ウィッチ』や『食人族』にまでさかのぼるので、この映画がそこまで画期的かというとそんな訳でもない。

予想通りのクズっぷりにある意味満足(ぉ
タグ: 怪獣
posted by ImpactDrill at 09/04/14 11:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2009年02月14日

感想ダブルヘッダー『20世紀少年 第二章』『13日の金曜日』

見たのは別の日ですが、どっちも感想が短かそうなので、まとめて。
あんまりネタバレはしないつもり。

20世紀少年 第二章
屑、駄作、失敗作。金返せ。
はい次。
あ、いや、流石にこれだけでは何なのでもうちょっと。
カンナにカリスマを全く感じないのが失敗の一番大きな原因だろう。もちろんそれは役者のせいってだけでは無く、カンナの活躍するシーンをことごとくカットしたせいなのだが。
ローマ法王が来ない→何の為に教会に人集めたのか分からん→そもそもなんで集まっとんの? とか。もちろんラビットナボコフなど影も形も。せめて七龍を守るシーンだけでもどーにかなれば良かったんだが……
それと、人が撃たれる→全ての音が止まる→スローモーションで倒れる、などというエフェクトは、映画の中で一回使っていいかどうかってほどインパクトのあるエフェクトだと思うのですが、この映画では3〜4回ほど使われてましたかね。しつこいっての。とても名匠、堤幸彦の映画とは思えない、失笑すら漏れるほどの馬鹿シーンになっていた。
そりゃMORE映画泥棒も出るってのw 俺だってこの映画に金払った事を後悔してるんだから。

褒めるべきところは褒めておく。小泉響子役の木南晴夏が素晴らしい。見た目が似ているだけではなく、演技が凄い。セリフが無いシーンや背景として登場しているに過ぎないシーンでも、カンナはおろか他の役者も完全に食っているほどの存在感がある。
他に褒める点は特にありません。いやマジで。「このマンガは映画化不可能」とキッパリ言い切った友人は正しかった。

第三部はー……いや見るよ、見ますよ。最早、とても正常な着陸が不可能な程ダメダメになっている映画だが、小泉響子と高橋ユキヒロの為に見ますよ。駄作って分かってる映画に金払うのはシャクだがな。



13日の金曜日(2009 remake)
ストーリー的には元の『13日の金曜日』のPart1〜3をまとめた風(Part1部分はオープニング・シーケンス)。ゴジラシリーズで言えば'84ゴジラの位置ですね(←何と一般的でない解説か
つまり、ドン詰まりになったシリーズ(Part2〜ジェイソンX)をすべて無かった事にして、2作目の位置なんだけど、ホッケーマスクを出さんことには客が怒るかもっつー経緯で作られた感じ。ミもフタもねえな……
もっとも、設定のリセットや方向性の変更なんぞ今に始まった事じゃ無ぇんですが。そもそも1作目はホラーではなくサスペンス映画だし、9作目は原題が"The Final Friday"であり「13日の金曜日」じゃ無い上に、ジェイソンはヒューマノイドですらありません(なんかスライムみたいなヤツ)。

ジェイソン即ち有り得ない方法でバカな若者を殺し死なす殺人鬼、というイメージですが、今回のジェイソンはなんだか妙に姑息というか、小賢しいというか、人間臭いのです。
悲鳴を上げながら走って逃げる獲物を相手にのっしのっしを歩きながら追いかけ、何時の間にか獲物の前にワープ……というのがジェイソンの基本スペックだと思っていたのですが、今回のジェイソンは違うのです。
獲物が走って逃げたら、自分も走って追いかける。獲物が遠くにいて近づけない場合、弓矢で眉間を狙い撃ち。捕まえた獲物を木に逆さ吊りにして下から火で炙り、助けに来たヤツ用にワナを仕掛けておく。女をさらって、自分の家に閉じ込める。などなどなど……
この映画の監督、マーカス・ニスペルは前にテキサス・チェーンソーを撮っている(そして、それ以外の劇場作品は本作のみ)んですが、ひょっとしてコヤツ、レザーフェイスジェイソンをゴチャ混ぜにしてはおらんかと不安になってしまった次第。フックに引っ掛けるシーンもあるしな。

映画の出来は、まあ普通ですかね。
13金シリーズの持つバカ要素を拡大して自虐的な笑いを提供した『ジェイソンX』や、シリーズ番外編とはいえ超カッチョ良いジェイソンとその殺りっぷりをお腹いっぱいに堪能できる傑作『フレディvsジェイソン』の2本には遠く及びません。
とはいえ、シリーズ化しているにも関わらず制作費が減り続け、ロクでも無い内容がほとんどであるPART2〜PART8に比べれば面白いとは思います。あー、PART4とPART7はそこそこマシですが。あくまで「比較的」ですけどね。

ジェイソンが好きで、ビビらされるのが好きで、グロシーンに飢えていて、久し振りにホラー映画でも見るかなーという人にはオススメです。範囲狭いな。
ところで、登場人物の中に被害妄想気味な黒人が1人いて、「仕事がある、音楽のだ」「ラップ?」「人種差別か。決め付けるな。黒人だってロックを聴くんだ」「じゃ、どんな音楽なの?」「ラップだ」……という掛け合いが結構面白かったんですが、「ロックを聴く」の部分が英語のセリフで「グリーン・デイがどうの」って聞こえたんですよ。さすがにもう一回見ようとは思わないんで、これから見に行く人は確認してきて下さい(ぉ
タグ: B級 ホラー
posted by ImpactDrill at 09/02/14 04:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2009年01月22日

今更? 『20世紀少年 第1章 ―終わりの始まり―』の感想++;

なんか第2章に先駆けて「復習上映会」とかいうので1,000円で見られるらしいので見てきた。

ネタバレを含みますが、見たい人はとっくに見ているだろうという観点から、特に包み隠さず改行も空けず光学迷彩もせずに感想を書き込もうかと思います。


俺としては、ラストの大爆発(『世界大戦争』や『ガメラ2』クラスの爆発、と言えばお分かり頂けるでしょうか)だけで割とお腹いっぱいなのですが、まー金かけてるだけあって、映像の細部まで凝ってるの凝ってねえのったら無い。


ここで話は唐突に大規模なコンピュータ・プログラム開発の話にすっ飛びます。
1人で組める程度のソフトウェアならいざ知らず、私が職に付いて最初に携わった仕事は、全貌がサッパリ見えないほどデカいプロジェクトの一部でありました。
組んだプログラムは厳しくチェックされます。そのプロジェクトのテストは、大体どこでもこんな感じだとは思いますが、

・関数単位での単体テスト(関数に与える値、出てくる値をチェック)
  ↓
・自分のチームが組んだプログラム単位での結合テスト
  ↓
・他のチームが組んだプログラムと連動させる結合テスト
  ↓
・その先はしらん

このテスト手法の最大の欠点は、細かい部分のバグはすぐに見つかり、広範囲に広がるバグ(設計ミスとも言う)はなかなか見つからないという事です。事前打ち合わせやらコード表やらがチーム毎に違ってたりして、そのすり合わせに随分と時間食ったり、結局動かなかったりとか、まあ重要な部分が後で見つかるというのは大変厄介な問題な訳です。


ここで話は唐突に20世紀少年に戻ります。
映画の細部は凝ってるんだよ確かに。でも、全体で見ると冗長で無駄なシーンが多く、結果、2時間半近い長ーい映画なのに原作を消化出来てなかったり、タルい作品になってます。例えば「ともだち」が勢力を伸ばしていく過程がイマイチ良く分からないとか。こんだけ時間使っといてそれかよ! と言いたくなる事しきり、ですよ。単体テストしかやってねえのかな。

出てくる結論としては「邦画にしては頑張ってる」という、決して手放しで褒めてはいない感想なんですよ。邦画も洋画も映画館では値段変わんないし、DVDに至っては洋画の方が明らかに安いんだから、そりゃ「頑張ってる」程度の映画より、面白いって事が明白なマトリックスやターミネーター見るだろ普通よう。

しかしながら。三部作で60億円という、バブル以降では破格と言える制作費を、ゲージツ映画とか大河映画などのドブに捨てるが如き映画制作に回さず、純粋な娯楽作品を作る事に費やしているのは喜ばしい動きと言えます。前にも書いたかも知らんが、バブル期には50億円使って、今や誰も覚えていないタイトルの映画とか撮ったりしていた訳で。それに比べりゃ(原作が微妙な作品とは言え)雲泥の差ですぜ。

でも、1,800円払ってまで続編見ようとは思わないけどな、俺は。
原作読んだ時も、ロック魂の赴くままスピーディーに、2000年12月31日「よげんの書」通りに世界征服を企む悪者をやっつけたぜ! バンザーイ!!……で終わっとけば、小品ながらも面白い作品として残ったのになあって考えてた人間なんですから。MASTERキートンより後の浦沢直樹はどーもな、広げるのはいいけど畳めるサイズの風呂敷にしとけと言いたくなりますね。


続いて楽曲。私はT.Rexは『The Slider』とベストだけ聴いて、なんか合わない気がしたので聴くのを止めちゃってたんですが、これがまた意外なところで「20th Century Boy」を良く聴いていたのですね、これが。
聴いていたのは、ジョジョをモチーフにしたネットハック系ゲーム、「ディアボロの大冒険」で。しかも特定の装備用スタンドのBGMではなく、ジョジョ第五部に登場する亀、ゲーム内ではアイテム倉庫として使われていますが、この倉庫内部のBGMが20th Century Boyだったんですね。

倉庫の中で、
「ウェザーリポートとヘビー・ウェザーの能力は是非合成したいが荷物になるな……DIOの骨が必ず出るとも限らんし。それより実用品としてイエローテンパランスとパープル・ヘイズを多めに持ってった方が……いやしかし、やはりクラフト・ワークにウェザー組み込むと飛び道具相手に強いし……クレイジー・ダイヤモンドでもいいから出てくれないかな。あーあ、こないだ消えたシンデレラがあればなあ……」
などと独り言をブツブツと言いつつ、気が付けばかなりの時間を倉庫の中であっちゃこっちゃ移動していたりするのです。その間のBGMはずっと20th Century Boy。耳に残らない方がおかしい。そして、よっぽと嫌いな音楽(例:ミニモニ、三木ドーザン、ジン 等)ではない限り、聴いた回数と気に入る確率は比例します。今日の映画で久し振りに聴いたホンモノの20th Century Boyは、以前聴いた時より随分と良い曲に聴こえました。もちろん変わっているのは歌の方じゃなくて自分の方なんですが。

帰ってきて真っ先にT.Rexを聴き直してみました。
ふむ、T.Rexを再発見できただけでも映画を見に行った価値はあったかも知れないな。あと、映画の中ではBob Dylanの「Like A Rolling Stone」もかかってたな、こっちも聴き直すか。

そいえば、劇中でケンジが弾いていたギターは白ボディに白PGのテレキャスターであった。ふ、良いチョイスだな、ケンジ。ちなみに「ともだち」のバンドのベーシストが使ってたのはKiller。ギターはちょっと分からなかったが、変形ギターだったのでKillerかDeanかB.C.Richでしょう多分。
本当にどうでもいいところばっかり見てますね俺。
タグ:Telecaster
posted by ImpactDrill at 09/01/22 02:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年12月20日

『地球が静止する日』の、もうどうでもいい感想

友人2人と、『地球が静止する日(←音出ます)』を初日(12/19)に見に行ってきた。
訳合って、私は前から3番目、友人2人は最後尾の席で鑑賞。いや別に仲が悪いとか、すっげえ混んでてそこしか空いてなかったという訳では無く、単に趣味の問題です(←またですか)。人の入りはまあ初日ですし、会社終わった人が急げば間に合うんじゃないかな、という時間だったのでそこそこ入ってまして、最後尾の2人は真ん中からちょいとずれた席になった模様。

ドラゴンボールの予告編でズッコケる。ちょっと前のサクラ楽器のメールマガジンでこの予告編について、
一つのアクション映画だと思って下さい。
観れないことは無いかと思います。

ドラゴンボールだと思って観て下さい。
もう笑うしかありません。(苦笑)

どうしてあーなってしまったんでしょう・・・。

……てな事が書いてあったんですが、いやもう、まさにその通りでして。ブルマがトゥームレイダーかバイオハザードよろしく両手拳銃で闘っちゃったりとか、クリリンやヤムチャが出てこなかったりとか、亀仙人がえっらいシリアスなキャラだわ、ピッコロが緑色じゃないわ……ツッコみどころしか無いんですが公開したら見に行っちゃう気がしてなりません。
しかし、どう考えても電子ジャーに封印して倒すとかいう結末にはならなさそうな雰囲気がなんとも……

えーと、ところで、これ読んでる方、上記のリンクでオフィシャルサイトには飛びましたか? 予告編流れましたか? 最後まで見ましたか?
じゃあ、本編はもう見なくていいです(ぇー
とりあえずネタバレ回避用に一画面ほど空けます

























まあ導入部は割と良いんですよ。
謎のでっかい球体が出現しました。アメリカに出現したソレをどうにかするために主人公(←だよな)の女生物学者を始めとして科学者達が各地から緊急で集められました。
軍が球体を取り囲む中、キアヌ・リーブスが球体から出てきました。1人が先走って発砲。撃たれるキアヌ。でっかい球体からでっかいロボ(ゴート)が出てきて軍の装備を無力化しますが特にキアヌを救出したりはしません
キアヌは軍の医療班に運ばれて手術。弾丸を除去。と、胎盤のようなものが出てきて、地球の環境に慣れるために地球でもう一度産まれなおしたのではないか、とかいうなんだか良く分からない調査結果。キアヌが健康になったようなのでウソ発見器を付けて尋問。尋問するのはハカセ1人。尋問室の外の警備は万全なのだが。なんかハカセ生贄にされてねーか? 予想通りキアヌはウソ発見器を破壊してハカセの着てたスーツを着て脱出。一方その頃、でっかい球体は世界各地に出現していた――

……まあ、このあたりまではスピーディーに進んでなんかスゴそうな感じがするんですが、ここからストーリーが急激に失速。女生物学者とその息子(血の繋がりは無い)とキアヌの三人で逃げ回ってみたり、マクドナルドで前任の宇宙人と和んでみたり、捕まえにきたポリスマンを「痛みは一瞬だ」とか言いながら殺したかと思ったら「殺すつもりは無かった」とか言って生き返らせてみたり。いやあ、ザイオン育ちのネオさんの考えてる事はサッパリ分らねえなあ(←違うキャラです

キアヌは「地球を守るために来ました。見たところ人間がいると他の生物にとって邪魔っぽいんで、人間は全員殺すことにしました」という、まるで重度の中二病患者のような事をホザいているのですが、軍の人間と生物学者とガキだけ見て判断するのは如何な物かと。結局アメリカ以外に出たでっかい球体は人間以外の生物集めてさっさと宇宙に帰っちゃうし。やっぱりアメリカ兵に撃たれた事を相当根に持ってると思われるな、キアヌ。

まあ、そんなテキトーに決めた判断なので、前任者(ジジイ)の「人間は野蛮だが時に素晴らしい。この星で過ごせて良かった」という感想と、「血は繋がってないけど親子愛」みたいな感じのありがちなヤツを目の当たりにしたのと、バッハの音楽聴いて「ビューティフォー」とか言って見たりしたので気分がコロッと変わり、「やっぱり攻撃するのやめようよ」てな事をでっかい球体に嘆願しに行きます。まあ、予告編で見たとおり攻撃は開始されてて、ゴート(蚊柱モード)の大暴れでトラック1台とスタジアム1個がすでに藻屑と化してるのですが。
(ちなみにこの映画の数少ない派手でスペクタクルなシーン、全部予告編でやっちゃってます

キアヌは蚊柱の中をなんとか球体まで辿り着き、大暴れしていたゴート(蚊柱モード)は膨大な量の死骸の山となり、でっかい球体は去っていきます。画面暗転。スタッフロール。投げっ放しで終―――――了――――ッ!!

地球の被害は人間数人と、でっかい球体に吸われてどっか行っちゃった生物達と、数時間だか数十分のエネルギー、そしてハカセのスーツ(←キアヌが着たまま帰りやがった)。
さらに、後に残されたのはゴートの死骸。宇宙人、地球汚して帰ってますが。救いに来たのと違うのかあんたら。


長々と書いたが感想はこの一言で充分だ。「第2の『インデペンデンス・デイ』」。

金返せー! コン畜生―――――――ッ!!


予告編の作り方と宣伝が上手いのはある意味で罪悪ではないかと思う。

























なお、この映画観賞による今年の俺内ベストムービーの変動はありません。
ワーストムービーを『ブラインドネス』と争っています。

やっぱり宇宙人侵略モノの映画はマーズ・アタック!に限るね。
タグ:
posted by ImpactDrill at 08/12/20 11:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年12月18日

『デス・レース』感想なのかどうか分らない感想

友人2人と、B級映画の傑作『デスレース2000 (Amazon)』のタイトルを流用して、リメイクでございと言い張る新作『デス・レース(←音出ます)』を見に行ってきた。
とりあえずネタバレ回避用に一画面ほど空けます























訳合って、私は前から4番目、友人2人は最後尾の席で鑑賞。いや別に仲が悪いとか、すっげえ混んでてそこしか空いてなかったという訳では無く、単に趣味の問題です。と言うか、平日かつ翌日も平日のレイトショーが混むわけが無い。Joblessの成せる業だな(←英語で書いても無職は無職だぞ(うっす
結果から言えば、この映画を前の方の席で見たのは大正解であった。久しぶりのシネスコサイズのスクリーンが視界いっぱいに広がり、細かい事はどうでもいいからとにかく派手で! カッチョ良くて! 重厚な(←車がな)! あー、まあ時にバカな、そんな時間を満喫出来た。

原作というのもはばかられる『デスレース2000』は、とにかく安く、不謹慎で、バカで、パイオツ丸出しのおねーちゃん達がとりあえず出てくる……という、B級映画の風下の風下の末席に置いてしまいたいッ!(←どんな慣用句か)という映画だった訳ですが、今回のは現代風リメイクというか、まあ映画自体は別物ですね。

共通点を挙げてみよう

  1. フランケンシュタイン(通称:フランク)という大人気なキャラと、マシンガン・ジョーというバカが出てくる
  2. 死ぬかもしんない(むしろ生き残る方が圧倒的に少ない)カーレースが行われる

す、少ねぇ……
しかもご丁寧に映画のタイトルが出る前のシーケンスでフランケンシュタインがあっさりとおっ死んで、「この映画は『デスレース2000』じゃありません」というダメ押しまでしてくれます。親切っつーかなんつーか。

映画の冒頭は文字で解説。曰く「アメリカ大恐慌 職無し超増加 犯罪者多数 刑務所溢れ放題 刑務所民営化 民間刑務所受刑者で金儲け 有料テレビで受刑者コロシアム放送 視聴者すぐ飽きる → デスレース誕生」はい、ここまで2分です。早っ! 『ニューヨーク1997(Amazon)』とか『エスケープ・フロム・L.A.(Amazon)』を思い出しますねえ。素晴らしい省略です。

主人公(名前忘れた)は働いてた工場閉鎖に伴い、無職になります。仕方ないので家で奥さんと乳繰り合ってたら、何時の間にやら奥さんは殺されてるわ、まだ赤子の娘はどっかに預けられてるわ、自分は妻殺しの犯人に仕立て上げられてムショ入りだわ、フランケンシュタインが死んじゃったからお前替え玉になれとかハチュウ類のような目をした女所長に言われるわ、フランケンシュタインがいねえと視聴率悪いとか知ったこっちゃねえけど娘が人質扱いになってるわと、あれよあれよと言う間に直滑降で人生が落下していきます。
どうでもいいですが最初に働いてた工場内部、すっげぇカッチョ良い。そーゆーのフェチ、すまん。

で、あっというまにデスレース開始。レースの出場者は多いですが、大別すると、
 ◎ フランケンシュタイン(偽)
 ○ マシンガン・ジョー(何故か黒人でホモ設定)
 × 妻殺しの真犯人(フランクに撃たれてリタイアだぁ―――――ッ!!)
 死 その他大勢(レース中の死ぬ仕掛けを紹介するための捨て駒)
こんな感じなので覚えるのが楽です。
♪君、ちょっと死んでくれないか、すてごまになってくれないか
 ヘンな装置に巻き込まれて、死んでくれないかー

とばかりにドカドカとキャラが減り、3日間のデスレース、最終日はあろうことかフランケンとジョーしかいません。いいのか。来シーズンはどうする気なんだろうなあ所長。
3日目のレースはあらぬ方向へとすっ飛び、ぽかーんとしている間にハッピーエンドでシメ。えーっ!? これでいいのか? これで、いぃーのだぁー!! だがしかし、だがしかぁーっしッ!(筋少)

結論から申しますと、私はあのオチで良いと思っています。『デスレース2000』のオチもそうですが、こんなにバカみたいな人がドカドカ死んでいくB級映画がハッピーエンドじゃなくて、何かを考えさせるオチだったり、余韻を残したり、ましてやバッドエンドだったりした日には目も当てられません。だからこれでいいんです。

とある80年代のバカ映画から台詞を引用して改変してみましょうか
正義は勝つんだ
たとえ21世紀でも

もう、この映画を褒めてんだか貶してんだか自分でも良く分からなくなってきましたが、まあ、自宅のテレビで見る映画じゃねえよな、とりあえず。アメリカの上映館はさぞかしやかましいであろうと思います。
映画館の大スクリーン・大音響でカーバトルに酔え! 以上!!





















これで今年の俺内ベストムービーに変動がありました。
今までは『クローバーフィールド/HAKAISHA(Amazon)』がダントツで一位独占だった訳ですが(そもそも今年前半はこれと『空の境界』しか見てない気も……)、同率一位で『デス・レース』が入って参りました。ん? ゾンビですか? あれは圏外です。大気圏外、他の映画の地平と比べようも無いすげー上の方に居ますので。
なお『デス・レース』見たのは12/2ですが、すっかり感想を書くのを忘れていました。まあ感想がどうこうって映画じゃないんですが。

明日は『地球が静止する日』の前夜祭を見に行く予定。前夜祭とか言いつつ、一日普通に上映してるのな。というか、またリメイク作品ですか。
リメイク元の『地球の静止する日』はあまりの地味さにちょっと残念だった映画なのですが(一回だけ見てすぐ売った)、今回のリメイク版は、まあ予告見た限りでは派手ですね。『インデペンデンス・デイ』みたいに予告だけは派手で本編はアレゲってのだけは勘弁して欲しいですが。
タグ:バカ B級
posted by ImpactDrill at 08/12/18 16:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年11月26日

『ブラインドネス』見てきた

久々に『空の境界』以外の映画を映画館で見てきた。

採点。10点中2点。まあ、アレです。『ジャンヌ・ダルク(リュック・ベッソンのやつ)』レベルの作品ですね。別名「金と時間を返せ」レベルとも言います。ジャンヌ・ダルクより時間が短かった分だけ被害は少ないですけど。
『空の境界』って面白い映画だったんだなあと痛感。

他の映画を観てきた経験と、今回の映画で、私の嫌いなタイプの映画が分かってきた気がする。

  1. 女性の尊厳やプライドが砕かれるストーリー
  2. 生々し過ぎる(というか、そのまんまAVのハメ撮りでも見ているかのような)セックスシーン
  3. ↑しかもこれが何回もある
  4. 登場人物の心情を、ナレーションと音楽で全て解説

こんな感じですかね。
1番は、まあそういうシーンがある訳ですよ。女性キャラがエロ強要されて「私はイヤよ!」みたいなこと言うんだけど、2分ほどの口論で受け入れちゃったりとか。まあ、映画だからね。超リアルにその過程を描けとは言わんが、だったらこんなシーン最初から無くてもいいじゃねーかと。

2番。ウザい。こっちはしょぼいAVを見に映画館に来ている訳ではないので、主人公の夫が他人のセックスを妻に見られて気まずくなる、とかそういうシーンはどうでもいいわけで。つーか、このシーン、その後の伏線にもなんにもなってないんだけど。必要でしたか? このシーン。
3番。↑に同じ。それと、特に実写映画においてレイプシーンとかすげえ嫌い。その辺りのシーンが始まった時点でイス蹴り上げて劇場を出るべきだったかもしれん。

4番。そのまんま。これをやると時間と金が控えられますが、内容が恐ろしく薄くなります。それをラストシーンでやっちゃうかねえ普通よう。『宇宙戦争』なんかでもラストのオチをナレーションでやってるが、あれはケチってそうしたわけではなく、ミクロな世界の事をナレーション以外で説明するのが不可能だからだ。

つまるところ、木曜の夜の映画番組でよくやる「女囚ナントカ」を高尚にしようとしてつまんなくなっちゃった映画という気がしますね。
無実の罪で投獄された主人公が、ヘンな趣味のある看守に色々されつつも、どうにかして(カラダも使って)脱獄に成功します。とかそーゆーやつ。
脱獄してみたらそこはまさに「死霊のえじき」のファーストシーンの如き世界。自分で食料を探せないゾンビが、食料を見つけ出した主人公を集団で襲ってみたり、犬が人間の死体を貪り食ってたり。
一応主人公であるからして、無駄な殺生はせずに帰宅。ナレーション入る。おしまい。スタッフロール。えー、中途半端すぎねえ?
開き直ってB級映画に徹してれば良かったのになあ。


そんなわけで、予告でやってた『デス・レース』には期待している。あのすげえ面白い『デスレース2000』の脚本を大幅に書き換えたリメイクということだが、予告を見た限りではB級魂はそのまま引き継いでいるようだ。フランケンシュタインやマシンガン・ジョー(流石に中の人はスタローンではないが)が健在ってのも嬉しい。もうこれでもかってくらい分かりやすい悪役の女も素晴らしい。
あとは、チキチキマシン的なペイントを施した車が多数出てくれれば最高だったのだが、車は重機というか重厚というか、重くて硬い感じ。これはこれで。

それと、すでに公開している『ダイヤリー・オブ・ザ・デッド』。ロメロ御大、期待の新作である……のだが、10年に1本しか出さない御大のゾンビ映画が今世紀入って2本目ということで、「ロウソクの燃え尽きるちょい前」なんじゃねえだろうなあオイ! みたいな感じでロメロ監督が心配です。余計なお世話か。

かつてドラキュラ俳優として名を馳せたベラ・ルゴシは死後、ドラキュラの服装で埋葬されたということだが、やはりロメロ監督は数年後に墓から蘇る「ゾンビ処理」でも施されて埋葬されるのだろうか。いや、まだ生きてるんですけど。
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posted by ImpactDrill at 08/11/26 00:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年11月07日

みんなで見れば怖くない!

ニコニコ動画で「生き人形」の動画を発端として、心霊写真とか怪談系の動画を見ているのですが、「心霊写真?ノリノリでボッコボコにしてやんよ」のシリーズはすげえ。
まだSTAGE1しか見てないのですが、BGMがTM.Network「Get Wild」の英語のカバーバージョンで、原曲よりノリノリ度が上がっているもの。
心霊写真が次々と表示されていきますが、BGMのせいで全くもって全然怖くないという(それでも「怖いもんは怖い」とのコメントもありましたので、リンクは張りませんが)。

つか、心霊系のコンテンツ見て大爆笑したのは初めてだw

そんな私ですが、怖い話などを見た後、風呂で頭を洗うのは全然平気ですが、鏡を見るのはちょいと苦手なんですよね。自分のあずかり知らぬ物とか者とかが映ってたらやだなーということだと思いますが。
まーでも、怖がる事を楽しむことができるのは人間の特権と言えましょう。さーて、さっきの続きのSTAGE2でも見るかねえ。
posted by ImpactDrill at 08/11/07 18:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年07月29日

諸(前略)SF映画が大好きだ

「SF映画」の幅をかなり広く取ってますが、気にしないで下さい。



まず第一に苦言を申す!

  • 一つ、ジャケットデザインを勝手に変更するべからず
  • 一つ、廃盤・再発売を繰り返し、売ってんだか売ってねえんだか安いんだか高いんだか分からん状態を回避せよ
  • 一つ、シリーズになっている映画の続編だけ販売する行為をどうにかすべし
  • 一つ、士道不覚悟切腹よ


ジャケに関して。
キューブリック作品は特に酷い。『時計じかけのオレンジ』のジャケにこのデザイン以外は有り得ぬわ。
キューブリック・DVDボックスのバラ売りの余波なんだろうが、なんでも統一すりゃいいというもんではない。

廃盤・再発売・続編のみ販売に関して。
今、Amazonで新品の『マトリックス』や『バットマン・リターンズ』って買えねえんだよ? 知ってましたか? かろうじて『マーズ・アタック!』は一枚だけあったけどな。
早速『バットマン・ビギンズ』の通常版が買えなくなってたりね。ブルーレイとUMDと、クソ高いリミテッド・エディションしか無いんだよ? バカにしてんのか?
責任の所在は何処にある。 製作者か? 製作会社か? それとも権利者? 日本版の権利者? 訳した戸田? 悪者はどいつだ?
なお、この好きな映画リストの中で一番腹が立つのは、『アダムス・ファミリー』の一作目のDVDが販売された形跡すら無いことだ。
ここまで映画作品の購入を邪魔する行為を重ねておいて、映画館でビデオ回すな? ネットで動画のやりとりすんな? 手に入らなくなるかもしれねえからじゃねえのか?
怒りのぶつけ所が分からない。
この際共産党でも民主党でもいいから「1回発表した映像作品は、何時如何なる時でも絶対手に入るようにしろ法案」とか出せ。ジンバブエみたいになりそうだが。

なんか最近キレてばっかりですね私。


閑話休題。

時計じかけのオレンジ (スタンリー・キューブリック 1972)

キューブリック作品の中でも、最も暴力的で、美しく、恐ろしく、格好良く、スタイリッシュで、残酷な作品の一つ。
主人公のアレックスはとんでもなく凶悪なヤツだというのに、映画を見ていて困惑するほどカッチョ良い。イギリスでは未だに見ることの出来ない映画だそうですが、この、暴力がスタイリッシュに見えてしまうということに検閲の人も混乱しているのではないかと思うほどです。
中盤のルドヴィゴ療法(目を無理やり開けさせて映像見せるやつ)シーンが有名ですが、基本的におもしろいのは前半に固まってたり。ムショ入りしてからはイマイチ好きじゃねえんですよね。

しかし、この映画に出てくるナドサット語(この作品中で流行ってる若者言葉。ロシア語を語源とするものが多い)が同じ監督の『フルメタル・ジャケット』のハートマン軍曹ほど流行らないのが不憫ですね。
ドルーク相手にノズとブリトバで脅してライティライト。モロコにプラス何かしたものを飲んで、デボーチカ誘ってイナウトイナウトなのになあ(←意味不明
私が持ってるDVDはAmazon.comで買った、日本語が入ってないリージョン1のものなんですが、まさか……アレックスのナニにモザイクが入ってないとはなあ。そいやアメリカはそーゆーの自由でしたね。


未来世紀ブラジル (テリー・ギリアム 1985)

悪夢のような近未来の管理社会を描いた名作。
↑なんかもう、これだけで感想終わってるんですが。

ラストの絶望感が素晴らしいです。ラストをカットして公開した映画会社はアホだな。他にカットするところは無かったのか。


バロン (テリー・ギリアム 1988)

上記のブラジルとは逆に、夢の素晴らしさを描いた名作。
遠眼鏡とか足のすげえ速いやつとかいて、マンガチックにコミカルに動くのが面白い。ブラジルで言うとタトルみたいなやつ。
監督は製作中にトラブルに巻き込まれ、大幅に制作費を減らしてしまったそうですが、それでもこんな名作を作ってしまうあたり、やはりギリアムは天才ですね。


アダムス・ファミリー1, 2 (バリー・ソネンフェルド 1991, 1993)

最高のコメディ映画。ブラックだブラックだ言われますが、赤塚不二雄程度のブラックさだと思うんだけどなあ。
1も2も最高ですが、1で、故ラウル・ジュリア(涙)とクリストファー・ロイドのマムシュカ・ダンスのシーンが最っ高に素晴らしいです。だからさっさとセルDVD出しやがれ。

監督は後にMIB1,2というやはりコメディ映画の名作を撮りますが、ラジー賞総ナメのワイルド・ワイルド・ウエストも撮ってしまいます。オープニングはカッチョ良いんだけどね、WWW。
ま、あたりはずれの激しい監督ではありますよね。

ウェンズデー役のクリスティーナ・リッチ。萌え。萌え。萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぃぃぃ!!(←黙れ
後に『バッファロー'66』に出演(というか、ほぼ主演)。もうね、レイラ(劇中の役名)みたいな子に会えたら地獄に落ちてもいいです。

この項はアダムス・ファミリーの感想だったはずだが。


バットマン・リターンズ (ティム・バートン 1992)

私のオールタイム・ベスト映画。単純なアクション映画ではなく、もはや誰が悪役なのか分からないというストーリー。
ちょっと見にはオズワルド/ペンギンが悪役に見えるが、あの環境に陥ったのは出生のせいであるし、また、他人に裏切られたことによりブチ切れたということもある。
セリーナ・カイル/キャット・ウーマンに至っては、もう他人事とはとても思えない。人との会話が上手く出来ず、あげく悪徳上司に裏切られ、留守電を聞きながら感情を爆発させキャット・ウーマンと化すシーンは「これは、俺だ」と思いながら見ていた。
主人公のブルース・ウェイン/バットマンですら一般的なヒーローではない。ペンギンの悪巧みを録音し、ペンギンの選挙演説中にスクラッチを入れながら再生するヒーローなど、この映画でしか見たことが無い。

この映画もラストが白眉だ。ブルース・ウェインが猫を拾う。それだけで救われた気がする。

この後、ティム・バートンの手を離れたバットマンシリーズはガキ向けの一途を辿った。
バットマンへの復讐を目論むトゥー・フェイスに、ジョーカーよりふざけたリドラーを両方登場させ、更にロビン誕生編まで交えて、破綻した『バットマン・フォーエヴァー』。
バットマンというキャラクター自体が好きなので、なんとか『〜フォーエヴァー』までは見たが、『バットマン&ロビン』に至っては、予告編を見ただけで唾を吐きかけたくなった。
シリーズ化の弊害というより、スタッフが馬鹿揃いだったのだろう。ああ、それを弊害というのか。

『バットマン ビギンズ』は上記2作よりマシではあったが、クリストファー・ノーランはこの手の映画に向いていない気がする。『メメント』は面白かったんだけどねえ。
あと、執事のアルフレッドはマイケル・ガフのままにして欲しかった。バットモービルは……ノーコメント。作風がシリアスに戻っただけでも御の字だ。
新作『ダークナイト』はジョーカー再登場ということで期待している。タイトルを一新しているのもいい。監督をティム・バートンに戻せとは言わない。ノーラン監督には是非、期待に答えて欲しい。


マーズ・アタック! (ティム・バートン 1996)

私のオールタイム・ベスト映画。単純なバカ映画。宇宙人が来たので倒すストーリー。いや、ベストの映画が2本あったっていーじゃないか。
同じ監督とは思えないほど『バットマン・リターンズ』とは正反対で、シリアスさのかけらも無い。
Wikipediaではかなりボロクソに書かれている
曰く「アメリカでは不評でC級映画以下!と酷評された」「今作は単体で観るとあまりにもお粗末(「インデペンデンス・デイ」のパロディとしてなら楽しめる)」とかな。分かっちゃいねえよアメリカ人。
俺はこの映画のオープニングを見た瞬間、覚えているだけで次の事を決意した。

  • ティム・バートンって最高じゃん! 今後の映画は全部観るぞ!!→映画館で全部観てる
  • この「いかにも」感漂うB級SF映画の臭い、素晴らしいな。サントラは絶対買うね→帰りに購入
  • 音楽のテンポがやや落ちて、UFOの移動を真上から映すところ、このカメラワークにオマージュを捧げたい→後にそのシーンのスクリーンセーバー作成
  • (当時はまだDVDが無かった)発売日にLD買ってオープニングを観まくろう!→発売日に購入、リピート再生でオープニングを100回は観賞
  • テレビなんかじゃダメだ!プロジェクター買わなきゃ!!→初のボーナスでプロジェクターとスクリーン購入
  • 音響もヘッドホンじゃなあ→Dolby-AC3デコーダと5.1chアンプ&スピーカー購入

ちなみにLDが一枚、ビデオが一本、DVDの国内版が二枚、海外版を一枚所有してます。
ティム・バートンの映画はオープニングが凝ってる事が多いんですが、これは最高でしたね。オープニングだけでも買う価値あると思っちゃったもの。

そのティム・バートンも『猿』以降は微妙な作品が多い。スウィーニー・トッドにも期待してたんだが……俺はこれからどの監督を追っかけりゃいいのか。


マトリックス (ウォシャウスキー兄弟 1999)

解説要りませんよね?

これはシリーズにせずに一作で終わっておけば良かったのに、というのが私の意見。
『マトリックス』のラストは、目覚めたネオが「いつか機械達から世界を取り戻す!」と決意して終わるわけですが、『〜レボリューションズ』では結局スミス倒して終わりってのがなあ。初心と全然違うじゃねーか。
映像の技術は回を追う毎に良くなってるだけにね。残念です。

あと、ザイオンが都市ってより村って感じなのがショックだった。長々と盆踊り大会開きやがるし。


スパイダーマン2 (サム・ライミ 2004)

スパイダーマンの三作中、最高傑作です。
いきなりピザの宅配から始まって、尊敬する師の暴走、ヒーローなんてやめてやる!、「人々は英雄を求めているのよ」、顔がバレるもみんな味方。などなど。名作ですよほんとに。
1も素晴らしい出来でしたが、それを更にスケールアップした面白さが2にはあります。

3はちょっとなー、詰め込みすぎの感が。
ヴェノムパワーで黒ピーター、やることは彼女への嫌がらせと、パパラッチのカメラを破壊。しょぼい……本当に悪い事が出来ないやつなんだなあピーター。
ポスターなどで黒スパイダーマンが強調されてたんで、ちょっと肩透かしでした。カメラマンに黒パワー渡すまでの宿主かよ。
サンドマン、蛇足。まあ、ゴブリンJrとスパイダーマンが協力する時に、2対1でヴェノム相手じゃちょっと正義側としてどうよ、という理由で登場したと思われるんですが、人間からサンドマンになる過程の取って付けた感がなんともいえません。何あの研究所。その後出てこないし。
もうちょっと時間長くするか、キャラを一人切るかすれば、もっと面白かったと思うんですけどね。



蛇足な文章が多いっすね。挙げた作品に付いて全然語ってなかったりするし。
posted by ImpactDrill at 08/07/29 13:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年05月24日

感想は?『空の境界 殺人考察(前)』



第二話の感想を書くのをすっかり忘れていたわけですが。

まあ、キャラクターの個性や魅力だけで話引っ張ってくのもすげえよな。
で、この殺人考察の後編が最終話だってんだから、企画した奴はよほど性悪に違いない。




一応褒めてんですよ?
タグ:アニメ
posted by ImpactDrill at 08/05/24 01:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年05月11日

空の殺人狂フィールド風景 クローバー境界俯瞰時代

そいえば最近見た映画について書くのを忘れてたのでちびっとずつ。


殺人狂時代 (チャップリンでなくて岡本喜八の方) (DVD観賞)

仲代達矢の前半のトボケっぷりと後半のギラギラした眼、天本英世のキチガイっぷりが何よりの見所。
あと、『時計じかけのオレンジ』のコロバ・ミルク・バーのような精神病院内部。どんな病院だw 放送禁止用語も飛び交い、地上波での放送は無理でしょう。
ところで、ずっとこの映画を「天本英世が立ち食い蕎麦食った後、大型トラックでどっか突撃してさんざん轢き殺すファーストシーンの映画」だと勘違いしてたんですが、左記の映画って何でしたっけ? それとも何か混ざってたり、私の妄想の産物だったりするんだろうか。

「空の境界」 俯瞰風景

映画館で観賞。私の住んでるとこでは今上映してるんです。ほっといて下さい。
何の予備知識も持たずに行ったところ、いやー、何もわかんねえ事この上なし。そもそもホラーなのかサスペンスなのかファンタジーなのかSFなのかも分からないという有様(←私の脳が
ボルヴィックで一杯の冷蔵庫を見て「お前はレオンか(あっちは牛乳だけど)」とツッコミをいれる程度しか私にできることはありません。
ビルと雨の映像がすんごいキレイでした。褒めてんのかなこれ。

明日第二話を見に行く予定です。行くのかよ。

クローバーフィールド/HAKAISHA (リンク先は小説版)

(以下、大量のネタバレを含みます)

掠め取られた気分だ。何故、怪獣大国の日本でこれが出来ない。この際、手持ちカメラで全編を撮ったという斬新? な方法についてはどうでもいい。

ストーリーは極めて単純。
パーティーをやっている最中に怪獣が現れ、街中を火の海に変えながら逃げ惑う人々を喰らう。
主人公達は主人公の恋人を助けに仲間3人と共に戻り恋人を助けるが、途中で一人が小型の怪獣に噛まれ、体中から血を噴き出しながら怪死する。
4人は軍の脱出用ヘリに分乗し飛び立つが、一台が怪獣に落とされる。そのヘリに乗っていた3人は生きていたが、一人はカメラを撮りに行く途中で怪獣に喰われる。
主人公と恋人はカメラを持って、公園のトンネル状の遊具に隠れ、自分の身柄、何が起こったか、何が起こっているか、何が起ころうとしているかをカメラに収めていくが、その時、軍のミサイル攻撃が始まり、2人はレンガと岩に埋まる。
一本のビデオテープを残して。

斬新な点

  • 人間は怪獣を倒せない(空爆で死んだかもだが、少なくとも倒した事は示されない)
  • 主人公達は怪獣に対して何も出来ない
  • 怪獣の姿をほとんど見せていない(まあ、じっくり見たらカッチョ悪いからね……)
  • 残酷な描写等、子供向けではない

などなど

これはほとんど初代『ゴジラ』でやってたことだったりするんですけどね……オキシジェン・デストロイヤーはもう一人の怪獣とでも言えるものだし、人間が倒したとはとても言えない。
(そいえばオープニングの映画会社のトレードマークが出てくるところで重い足音が聞こえるけど、これは完全に初代『ゴジラ』だよな)
ネームバリュー抜群のハリウッド版『ゴジラ』があの体たらくで、名前すらない怪獣が大ヒットとは皮肉なものですね。

私の中で『クローバーフィールド』は正統な『ハリウッド版ゴジラ』ということになりました。いらんわあんな逃げ回るだけの巨大イグアナ。


ところで、私と友人は前から二番目の席で観賞したんですが、友人は手持ちカメラの揺れにかなりダメージ食らってました。途中で一回劇場から出てましたし。
私は『ブレア〜』もこれも平気だったんで個人差があるんでしょうが、揺れ耐性の無い方はご注意を。


タグ:怪獣 アニメ
posted by ImpactDrill at 08/05/11 02:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年05月03日

諸君、私はこのホラー映画が大好きだ


洋画(ジャンルムービー編)にしようと思ってたんですが、どうしても入れたい邦画のホラーが一本あったのと、ホラーだけに絞らないと10本をはみ出てしまうのでこのようなカタチで。


ナイト・オブ・ザ・リビングデッド (ジョージ・A・ロメロ 1968)

ゾンビ映画の金字塔。これと↓の『ゾンビ』でロメロ信者になった人は多かろう。
他ならぬ私もそれなワケですが。
初っ端、そこらへん歩いてるオヤジがいきなり襲ってくるだとか、襲ってきたゾンビをバールのようなものの一撃で倒しちゃったりする様には大変カルチャーショックを受け、かつショッキングなものでございました。
息が詰まりそうな展開のラストの無常観。これが最高です。間違っても「最終版」などは見てはいけません。目が潰れますぜ。
『ゾンビ』以降の特殊メイク(まあ、残酷描写ですわな)を担当しているトム・サヴィーニが『ナイト・オブ〜』をリメイクした『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀』はこの本編を見終わった後見てみると良いでしょう。女性って強くなったんだなー。

ゾンビ (ジョージ・A・ロメロ 1978)

で、その『ナイト・オブ〜』の続編。(正式な続編は『バタリアン(リターン・オブ・ザ・リビングデッド)』だが、まあ気にすんな)
ショッピング・モールの中からゾンビを掃討し、モールの店の数々からありとあらゆる物をかっさらい、悠々自適かつ荒んだ生活には誰しもが一度は憧れた事かと思います。思いなさい。思え。
(その夢を叶えてくれたのが我らがカプコン様の『デッドライジング海外版)』ですが、ロメロ御大だか映画会社と裁判やってるとか。なんだかなー、いいじゃねえか、宣伝だよ宣伝)
(どうでもいいですが、国内版と海外版のジャケの違いがスゲエ)
そのステキ生活をブチ壊しにするのもやはり人間です。件のゲームでもゾンビに喰われるよりも、おサイコな人間様に撃ち殺される方が圧倒的に多いです。
こちらとしてはステキ生活のまま終わって貰っても良かったんですが、やっぱりあの生活は崩壊しないとお話にならんのです。
『ナイト・オブ〜』とはまた違う無常観漂うラストも良い。聞いた話では、吹替版のラストの訳し方がすごいとか。見たい人はニコニコとかYouTubeで探してみて下さい。
ちなみにこの作品、バージョン違いがやたらあるのも有名です。前に詳しく書いたのでこちらへ。

遊星からの物体X (ジョン・カーペンター 1982)

漢臭さと絶望感を描かせたら世界一のジョン・カーペンター監督の、漢臭さ・絶望感共に高レベルの作品がこれであります。なにしろ舞台は南極基地、登場人物は男のみ。(しかも一人はカート・(スネーク)・ラッセル)
犬がキシャー!とか、心臓マッサージでズギャー!とか、ビビらせがかなり重要とも言える作品なのであまり詳細は書かない事にします
……が、ラストシーンの最高に美しい絶望感は必見。どちらにしても滅ぶしかない男二人が酒を酌み交わす。最高の絶望感を味あわせてくれます。
音楽もミニマルなベースサウンドが絶望感を引き立ててくれます、が、音楽でラジー賞取っちゃってんだよな。分かってねえよまったく。

死霊のはらわた1, 2 (サム・ライミ 1983, 1987)

はい、これまでの3作品を吹き飛ばすバカ・スプラッター・ホラーであります。
2は1の実質リメイクとも言えるので(1の見せ場は2の初っ端15分くらいでやっつけます)、1は見なくても良いとも言えますが、やっぱり見るなら1からでしょう。
ちなみに3(キャプテン・スーパーマーケット)は買ったものの、世間の評価があまりにもアレなためまだ未見でございます。
そんなサム・ライミ監督も今ではスパイダーマンでドル箱監督、彼もまた特別な存在だからです(えー

ブレインデッド (ピーター・ジャクソン 1992)

『乙女の祈り』『指輪物語 三部作』で評価を上げに上げまくったものの、「キング・コング」で制作費を湯水の如く使い、なんだかアレな感じの評価になってしまったピーター・ジャクソンの出世作。まあ、この頃からアレゲ監督だったわけですが。
特筆すべきは、「お前らスプラッターマニアは、とにかく血が見れりゃいいんだろぉぉ! 血をよぉぉぉぉ!!」と言わんばかりの出血大サービスっぷり。
血の出ていないシーンの方が少ないほどですし、ラスト一時間は血の出ていないシーンがありません。
先ほど『ゾンビ』で書いたゲーム『デッドライジング』ですが、あれ、器は『ゾンビ』だけど中身は『ブレインデッド』だよなー。芝刈り機も出てくるし。
この傑作というか怪作の惜しい点は、「手に入らない」というどうしようもない点です。AmazonのマーケットプレイスではDVDが\34,000からだってさ。馬鹿か。映画会社の陰謀かなんかですか?
なお、私は中古のレンタル落ちVHSを\300で買いました。あと、海外では普通にDVDが売ってます。タイトルはDead-Alive。リージョン1対応のDVDプレーヤーは今やマニアの必須アイテムです。一緒に購入しましょう。

マウス・オブ・マッドネス (ジョン・カーペンター 1994)

ジョン・カーペンター監督の得意技「絶望感」を極限にまで引き上げた超傑作。見てない人は見て下さい。特にクトゥルフが好きな人には感じ入るところがあるようです。私は「インスマスを覆う影」しか知りませんが。
特に素晴らしいのがファーストシーンとラストシーン。ラストシーン30回は見た。

「ノットリアリティ!」
「ノットリアリティ!」
「ノットリアリティ!」
「ジス・イズ・ザ・リアリティ…」
ぷひー(鼻笛)あっはっはっはっは!、アハハハハハハハ!、(一瞬だけ息を詰まらせ)、アーッハッハッハッハッハハハハハハ!!!
(ギター)ずんずんずんじゃーらー、ずんじゃららーら、ずんずんずんじゃーらー、じゃ、じゃじゃじゃー!!

もうね、顔中の穴から血が出そうなほどカッチョ良いです。こんなカッチョ良い絶望感溢れるラストは他で見たことがありません。

リング (中田秀夫 1998)

平日の空いた映画館の最前列で観賞し、10日間ほど頭から恐怖感が消えませんでした。
「今まで見た映画の中で一番怖かったのは何?」と聞かれたら、いまでも『リング』と答えます。
怖かったシーンを無理やり上げると、リングビデオの内容→電話、揺らぐポラロイド写真、井戸の中の爪。
すいません、今書いててまだ怖いことに気付きました。「日本人を一番怖がらせる事が出来るのは日本人」昔からずっとそう思っています。
もっとも、『らせん』『リング2』がつまんねー映画だったり、『ループ』がトンデモ小説だったおかげで、だいぶマシになってきてはいるんですが。
あと『リング2』の中谷美紀は最高にかわいかった(←聞いてません

フレディvs.ジェイソン (ロニー・ユー 2003)

スラッシャー映画好きな人がこの映画を見てない訳がないんですが、まあ一応感想など。
エルム街、鉤爪、ナタ、クリスタル・レイク、イチャつくカップル(←当然死ぬ)、全裸女、処女、オタク、バカ……およそあの手の映画で思いつくものは全部ブチ込んであります。
そのお約束を踏まえた上で、フレディとジェイソンが真っ向から対決! これで燃えなきゃ何で燃えると言うのか。
早いとこ、『死霊のはらわた』でも『ハロウィン』でも『悪魔のいけにえ』でもいいですから魔獣合成して『フレディ・ジェイソン・誰か 2 三大怪物総進撃』を作って頂きたいものです。
監督・脚本は自棄糞気分でトビー・フーパー! いや、ここはひとつピーター・ジャクソンというのもアリか。どのキャラクターにも愛着が無いと言い張るロニー・ユーに続投がベストな気もしますが。


ソウ (ジェームズ・ワン 2004)

4まで出ちゃったんだし、ネタバレしても問題無さそうではありますが、まあ一応伏せておきます。
1のすごいのは純粋性というか極限まで削ぎ落とした内容で、無駄な部分がまるで感じられないってことです。(まあ、シンプルさでは『CUBE』の方が上ですが)
事前の宣伝で「『SEVEN』 meets 『CUBE』」などと書かれていましたが、まさにその通り。双方の良い(怖い)部分だけを抜き出して完成させたような(念の為、パクってると言ってるわけではないです)。
うむ、やはり詳細を語らずに感想書くのは難しいね。劇場で一回見ただけだし。とにかくスゴいので、見れ(←それかよ

※『ソウ』はホラーじゃなくてサスペンスだろ! と、指摘を受けたので訂正


posted by ImpactDrill at 08/05/03 17:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年05月01日

諸君、私はこの邦画が大好きだ



というわけで、私の大好きな映画。まずは邦画、実写編でございます。

ゴジラ (本多猪四郎・円谷英二 1954)

それまでイベント的映画しか見ないタイプの普通の人だった私を変えた、記念碑的作品。いや個人的にだけど、日本映画界にとっても記念碑的作品だった事は間違いないでしょう。
それからこのシリーズが50年以上も続き、シッポ抱えて空飛んだり、息子が産まれてぬいぐるみそのものが登場する映画が公開されたりするなんて、当時の人は夢にも思わなかっただろう。

用心棒・椿三十郎 (黒澤明 1961, 1962)

「生きる」も「隠し砦」も「生きものの記録」も「七人の侍」も好き。
しかし、とことんまで面白さを追求したこの二本の映画にはとても敵わない。大好きだ。
あと、たのむから黒澤映画のリメイクとかしないで下さい。お願いだから。

太陽を盗んだ男 (長谷川和彦 1979)

もしも、原爆を作ることが出来たら、一体それをどうするのか。この映画の主人公の理科教師はこれと言ってすることがなく、プロ野球のテレビ中継を試合終了までやれ、ストーンズを来日させろ、と確固たる目的の無い空虚な欲望を云々……
などと当時のシラケ世代(←合ってますか?)と絡めて語られてしまったりするこの映画ですが、とにかく面白いんす。小難しい心理学なんぞどうでも良く、とても面白い娯楽映画です。
黒澤明の映画もそうなんだけど、すげえ面白いのに難解だと思われてる映画が多いのは実に惜しい。

ガメラ2 レギオン襲来 (金子修介・樋口真嗣 1996)

この映画が出て一番嬉しかったのは、やっと特撮マニアでない普通の人に勧められる怪獣映画で登場したってことだ。
(上記の、初代『ゴジラ』も勧めたいんだけど、白黒ってだけで敬遠する人もいるからね)
冷やかし半分で見に来ている観客が草体を破壊するシーンで息を飲み、静寂に包まれた映画館にガメラの足音が聞こえた瞬間……何故か「見たか! すげえだろ!!」と自分で作ったかのような誇らしげな気分になったものです。
なお、私はこの作品を映画館で7回観賞しました。飽きないんだよなあ、札幌の草体炎上も、仙台消滅も、ガメラ復活も、巨大レギオンの容赦ねえ攻撃も、ラストのアレも。何もかも、素晴らしい。

DEAD OR ALIVE 犯罪者 (三池崇史 1999)

恐ろしくスタイリッシュで残酷。そして一回でも見た人は二度と忘れられない日本映画史上に残る結末。
できるだけ事前情報を入れずに見て欲しいので、多くは語りません。いいから見てください。とにかく。

ジュブナイル (山崎貴 2000)

ゴジラが死に、ガメラが最後の闘いに挑み、次に出てきた特撮映画は……スマップの奴が主人公だとぉ!なめてんじゃねえ!!
などと思っていたのも今は昔。香取慎吾の役柄も演技も良かった。山下達郎の主題歌も素晴らしかった。プレステのコントローラでロボットを操縦して戦闘! あああああ、なんで映画館で見なかったんだよ俺。
なにより、藤子・F・不二雄で育った人間の心に響くストーリー。泣ける。
唯一の難点はDVDの値段が高いことか。邦画はみんなそうだけどね。



次回は洋画のジャンルムービー編の予定です。なんで小分けにするかと言うと、6〜10作しかくるくるウィジェットで使えねんだ。
posted by ImpactDrill at 08/05/01 22:47 | Comment(1) | TrackBack(1) | 映像

2008年04月17日

パセリ・セージ・ローズマリー&『パプリカ』!

パプリカ

文句ナシに私ん中の殿堂入り。ちなみに、今 敏監督の映画は、千年女優東京ゴッドファーザーズが殿堂入りしているわけですが(「パーフェクト・ブルー」は嫌いではないんだけど……)、どれも違うジャンルで、全然違う面白さってのがすげえ。
今回の舞台は夢の中ってんで、「千年女優」以上に好き勝手絶頂で美しいを通り越して狂ったとしか思えない映像のオンパレード。
セリフもモノホンのガイキチさんの妄言を録音してきたんじゃねえかという狂いっぷり。(都市伝説というかお笑い的に使われる妄言もあったんで、わざわざ作ったんでしょうが)
脚本家の精神が崩壊してないか心配です。そこまでキチがった七五調の妄言長ゼリフもこの映画の魅力のひとつ(←そうなのか?

何故この映画を劇場に見に行かなかったのか本気で後悔。いや、大画面・大音響ってのもありますが、是非、他の観客の反応をうかがいながら見てみたかった(ぉ
人を選ぶ映画のようなので(Amazonのレビューとか)、それだけに生の反応を確かめたかった。


殿堂入り作品のリストについては鋭意作成中につき、そのうち書くこともあるかと。




書き忘れてた。平沢進、天才。
あれだけ自己主張の激しい音楽に合っちまう映画本編もすごいのですが。
posted by ImpactDrill at 08/04/17 22:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年04月07日

光る映画『THX-1138』

THX-1138

「名作保証」に入れたいんですが、全体的にはB級っすね、どう見ても。
この映画の何が良いかって、

  • たまに挿入されるアナログ計算機のカウンタ部分のアップ
  • オレンジディスプレイ
  • グリーンディスプレイ
  • 幾何学的模様を描くように配置されているコンピュータ
  • 真っ白い空間
  • ランダムノイズを走らせるブルーモニタ
  • 規則的に光を放つランプ類(←LEDじゃないってのが重要

などのガジェットがたまらんのです。
ストーリーとかはまあ良くある話というか、良くある話の原型とも言えます。
マトリックス未来世紀ブラジルリベリオン あたりは間違いなくこの映画の影響下にあるでしょう。

しかし、白眉なのはやはり映像。特に光るガジェットがたまんねえ。
もう、それだけです。この映像美が無かったら途中で見るの止めてたかも(ぉ

※(2009/01/22 追記)
大事な事を書き忘れていた。ラストシーンの太陽に逆光! このシーンは最強。自由を勝ち取った男のシルエットが素晴らしい。


タグ:B級
posted by ImpactDrill at 08/04/07 00:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年02月24日

アンチとまでは行かないが…

そもそもアカデミー賞を受賞した映画なんてそんなに見てないんだ。
面倒なので作品賞だけに絞って、私が見たノミネート作品を抜き出してみよう(参考サイト)。

2000年代

  • 2007 死刑クラス バベル
  • 2003 ★★★★☆ ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(受賞)
  • 2003 ★★☆☆☆ ミスティック・リバー
  • 2002 ★★★★☆ ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
  • 2001 ★★★☆☆ ロード・オブ・ザ・リング


90年代

  • 1999 ☆☆☆☆☆ シックス・センス
  • 1997 ★★★★☆ タイタニック(受賞)
  • 1996 ☆☆☆☆☆ イングリッシュ・ペイシェント(受賞)
  • 1995 ★★★★☆ アポロ13
  • 1995 ★★☆☆☆ ベイブ
  • 1994 ★★★★★ パルプ・フィクション
  • 1994 ★★★★☆ ショーシャンクの空に
  • 1993 ★★★★☆ シンドラーのリスト(受賞)
  • 1991 ★★★★★ 羊たちの沈黙(受賞)


80年代

  • 1989 ★★☆☆☆ フィールド・オブ・ドリームス
  • 1982 記憶に無い E.T.
  • 1980 ★★★☆☆ エレファント・マン


70年代

  • 1979 ★★☆☆☆ 地獄の黙示録
  • 1976 ★★★★★ ロッキー(受賞)
  • 1976 ★★★★☆ タクシードライバー
  • 1975 ★★★★☆ バリー・リンドン
  • 1975 ★★★★★ ジョーズ
  • 1973 ★★★☆☆ エクソシスト
  • 1971 ★★★★★ 時計じかけのオレンジ


〜60年代以前

  • 1964 ★★★★★ 博士の異常な愛情
  • 1957 ★★★★★ 十二人の怒れる男
  • 1941 ★★★★★ 市民ケーン



……以外と見てますね。そして、意外にも評価の高い映画が結構多いよ。
とはいえ、バベル、シックスセンス、イングリッシュ・ペイシェントなどは、この年は他の映画が全部焼却処分にでもなったのかというレベルの酷さ。
それからティム・バートンやテリー・ギリアム作品がノミネートされていない時点で信用ならんね。パルプ・フィクションがノミネートされてるのは素晴らしいが、カンヌではグランプリ取っちゃってるからね。

posted by ImpactDrill at 08/02/24 17:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2008年01月29日

フリート街の惣菜屋『スウィーニー・トッド』

(リンク先はサントラ)

私はティム・バートンの映画が大好きだ、と自身を持って言えなくなって来た昨今。新作も公開開始後一週間経ったので、そろそろ感想書いても良いじゃろってことで。

なんでも原作は150年ほど前の作品ってことで、ありがちな話くせーなーとか、逆に他の作品のパクリに見えてしまうとかいうあたりはまあ仕方無いでしょう。
食人系サスペンス風ブラックコメディで、デリカテッセンっぽいなとずっと思ってたしな、私は。
というわけで日記タイトルの元ネタはそれ。

ジョニー・デップの演技は良い。良いのだが、一人で浮いている。孤立しているというか孤高の存在というか、そういった感じを出そうとしてるのかもしれんが。話が全然噛みあってねえミュージカルというのも切ないぞ。

そう、この「ミュージカル」というのが致命的。普通の台詞で話が進んでく映画だったらかなり観られる映画だったかもしれないのに。
元々がミュージカルなんだから仕方ねえし、この映画の音楽担当は'79のブロードウェイ版に音楽を当てたスティーヴン・ソンドハイムなので、磐石とも言える人選のはずなのだが……映像と音楽(歌含む)が恐ろしく合っていない。

そんなジジイを連れて来ずに、素直にダニー・エルフマンに任せれば良かったんじゃないか? 会社からの圧力か? またダニーと仲違いか?
原作がどうであろうと、バートン映画の映像に最高に合うのはダニーの音楽に決まってるじゃないか。
ストーリー自体はありふれているナイトメア・ビフォア・クリスマスを輝かせていたのは、魔法のようなストップモーション・アニメと、奇跡のようなダニー・エルフマンのスコアではなかったのか。
ミュージカルなんて大嫌いだった(食わず嫌いともいう)私を変えたのは、他ならぬティム・バートンだったはずなのに。

これからのティム・バートンに一体何を期待したらいいのだろう。
オリジナルでは「ビッグ・フィッシュ」の様な凡庸な映画、ひたすら続く原作モノでは「猿の惑星」を最低値として出来がバラバラ。

ヴィンセント、ベテルギウス、ブルース・ウェイン、セリーナ・カイル、エドワード、ジャック、火星人ども、イカボッド。
そんな愛すべき変人たちとは、もう、出会えないのだろうか。
恋人を代え、子供まで儲けたバートンの中には、もう、彼らは住んでいないのだろうか。
タグ:Tim Burton
posted by ImpactDrill at 08/01/29 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2007年12月24日

ナイトメアー・クリスマス当日『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス

毎年見てっから、これで観賞何回目なのか数えようがありません。
もはや感想も出涸らしのようなものでして、最初の方のハロウィンタウンの彩度の絞りっぷりはすげえなとか。
ゼロをどっかで商品化して頂きたいとか。

そう、この物語の中で一番好きなのがゼロ(次がサリー)。
ソニーのアイボ事業部を復活させてディズニーと提携して、総力を結集して商品化させて頂きたい物である。この際遺伝子組み換えも可(ぉぃ コロコロするウォークマンなんか作ってる場合じゃねえよ。

映画グッズで商品化して頂きたいもの

最後のほうはただの妄想ですね。すいません。

posted by ImpactDrill at 07/12/24 23:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像

2007年12月10日

レールに決められた死に様『ファイナル・デッド・コースター』

ファイナル・デッドコースター

今回はジェットコースターでデジャブ発生して例のアレ、という感じのお話。
1作目(『ファイナル・デスティネーション』)のジェット飛行機爆発から随分と規模がショボくなったもんだなあ……と思ってたら、映画本編もかなりのグレードダウンっぷりでビックリである。
死体の映像だけは妙にグロ系に凝ってたりするわけですが、死ぬまでの過程の面白く無さと来たら。1作目の死体に申し訳無いとは思わんのかッ!(←普通思わないです
コ難しい理屈を捏ねる私好みのバカキャラがいると思ったら、理屈馬鹿→逆上→俺は神だ!→犬死に、などというとんでもなくダメダメなキャラの末路を辿ったりして。
もっとも、死に過程の物足りなさは、最近『デッドライジング』ばっかりやってるからかもしれんけどな。でも、このシリーズは最初の『ファイナル・デスティネーション』、2作目の『デッドコースター』の方がやっぱり面白かったよ。

一個だけ嬉しかったのは、ラモーンズのネタが入ってたところだな。
ジェットコースターを動かすの動かさねえのでもめてる時に、客が「早く出せ!」って言うんですが、ここの原語が「Hey! Ho ! Let's GO! Hey! Ho ! Let's GO!」なんだよね。電撃バップ!
で、ヒロインの部屋にはラモーンズのCDとジョーイ・ラモーン人形があるの。確信的にやってんなー、これ。

posted by ImpactDrill at 07/12/10 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映像
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