今後は↑のブログを更新していく予定です。
こちらのブログもとりあえずは残しておきます。
EB-3のヘッド落ちをどうにかすべく、ストラップピンの位置を変えてみるテストその1ー!
なんで「その1」なのかというと、まあ失敗したからなんですが。
ストラップピンは通常(ストラト・テレ・レスポール・プレベ・ジャズベ etc...)、向かって左側のツノ(もしくはカッタウェイが無いのでそのまんまの場所)に打たれているわけですが、SGやフライングVの場合はツノが細いだの、そもそもツノが無いだのの理由で、ネックとボディの接合部の裏の部分に打たれています。もちろんSGベースであるところの、EB-3も例外ではありません。
↑EB-3のストラップピンの位置
ストラップピンがこの位置にあるとどんな不都合があるかと言いますと、SGの薄い 軽い、ぺったんこ萌え なボディと相まって重量バランスが崩れ、ヘッド側の方が重くなっていわゆる「ヘッド落ち」という現象が起こってしまいます。
ギターを構える場合、ストラップの長さでギターの位置や角度を調整し、左手を添えていない場合でも弾いている状態と同じ状態で静止するのが望ましいとされています。が、「ヘッド落ち」の状態になると、左手をネックに添えていないとズルズルとヘッド側が重力に引かれてしまい、逆さまになってしまうのです。
これは、初期SGには「マエストロ」と呼ばれる板バネ式のビブラートユニットが標準装備され、ユニットの重さのためにバランスが取れており、ヘッド落ちにならなかったというのに、サクッとビブラートユニットを取り外してしまったからではないかと言われています。どうもGibsonは後先考えずに設計変更をしてしまう事が多いように思います……この思い切りの良さがGibsonの魅力でもあるのですが。
↑今でも板バネ式ビブラートユニットを装備している Gibson Angus Young Signature SG
↑対照的に物凄くヘッド落ちしやすそうな Gibson 2009 Limited Run Series Holy Explorer と Gibson Guitar of the Month The Holy V
そんな訳で今回の改造は、ヴィンテージ品のマエストロを入手、改造してEB-3に搭載する、という神をも恐れぬ所業を行う訳も金もなく、ストラップピンの位置を変更すると同時に、折角の機会なのでストラップが物凄く外れ難くなるというロックピンを試してみました。
ロック用のストラップピンは各社から割と結構な種類が出ています。とりあえず一覧など。
メーカー 名称 |
ERNIE BALL Strap Lock |
GROVER Quick Release Strap Locks |
JIM DUNLOP STRAPLOK |
PEAVEY Super Straplock |
SCHALLER SECURITY LOCK |
---|---|---|---|---|---|
画像 | ![]() ![]() ![]() |
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定価 | オープン価格 ニッケル<ブラック<ゴールドの順で高い |
クローム・ニッケル:2,310円 ゴールド・ブラック:2,940円 |
ニッケル ブラック |
ニッケル (サウンドハウスでの販売価格) |
ニッケル・クローム・サテンクローム:2,625円 ブラック:3,360円 ゴールド:3,885円 |
特徴 | エンドピンに押し込むタイプ アーニーボールのロゴ入り ストラップ側の左右のボタンを押しながら外す、クイックリリース式 |
エンドピンに横からはめ込むタイプ 要スパナorメガネレンチ(ナットを使用するため) |
エンドピンに押し込むタイプ 写真・価格は、普通のストラップも使用できるデュアルデザイン(ワイドフランジ)タイプのもの(他にスリム・ワイドエッジ・内蔵の3タイプがある) ストラップ側中心のボタンを押しながら外す、クイックリリース式 |
JIM DUNLOPのワイドフランジタイプのパッケージ違い。中身は全く同じ | エンドピンに横からはめ込むタイプ 要スパナorメガネレンチ(ナットを使用するため) この手のパーツでは一番人気っぽい |
まずはストラップ側にパーツを取り付けます。
ここは、「STRAPLOK」で検索をかけると、Jim Dunlopオフィシャルよりも上に出てくるIkakoo Gathering様の記事を参照して頂いた方が確かかと。マニュアルのコピーもありますし。ちなみに、PEAVEY版はマニュアルが付いていません。本家Dunlopのマニュアルもパーツをどの順番で挟むか、という事しか書いてないですが。
違うのは、私はCOMFORT Strappのギター用ロングを使っているのと、説明どおりに端を折り返して使っている点でしょうか。なお、COMFORT Strappには、ベース用ショートといのがありますが、この背の低い私(158cm)が使ってさえ短いと言うほどの短さですので、誰にもオススメできません。ましてやEB-3のようにピンが背面に付いているタイプには、ロングでも短い人がいるかもしれません。なにしろ私がロング使ってピッタリだったので(ぉ
それと、このストラップのギター用/ベース用というのは、幅が違うだけです。よほど重たいベースで無い限り、ギター用を使っても全く問題はありません。ちょっとしなるぐらいですね。
で、パーツを付ける際の注意が一つ。ストラップに固定するために最後にはめるパーツ(マニュアルの5番)は、指だけではめようとするとかなり苦労します。↓の写真のようにラジオペンチを使うことをオススメします。ちっこいパーツなんで、力が込めづらいのよ……
どのロックピンでもそうだと思いますが、ギター側に付け替えるピンのネジは、元々付いている物よりも若干太く長くなっています。ネジがすっぽ抜ける事を危惧しての事だと思います。
長さだけで比較するとそうでもありませんが、元のネジはピンの頭の方で止まっているのに対し、ロックピンの場合はかなり奥の方でネジが止まる事になります。
このPEAVEYのロックピンの場合は、1cm近く奥までネジが到達する事になります。気にせずドライバー強引に回して押し込みましたが。大事ななギター/ベースにロックピンを装着しようという人は(太さはまだしも)長さには要注意です。ハンドドリルなどでネジ穴をちょっと深めにしておくと良いでしょう。
EB-3の下部のピンは強引にねじ込む事でどうにかしましたが、本題は裏側のピンの位置を変えることでして。
まずは結果の写真から。
この位置にネジ穴を開けて、STRAPLOKのロックピンをねじ込みます。
さて、やっとここでドリルの出番。自分のハンドルネームにまでしておきながら、今まで1回も工具としてこのブログに登場しておりません(多分)。
とりあえず2mmのドリル刃で穴を空ける……んー、まだネジの太さには足らない感じ。でも強引にねじこむ!、とかやってたらネジ穴周辺の塗装が(数ミリですが)ピキピキと割れてきました!うわ、やば。急いでネジを引っこ抜いた。
3mmの刃で空けなおし。ん、塗装は割れない、これでいけるな、と思ってピンが固定するまでねじ込んだ訳ですが、今考えると強引過ぎ。3.2mmの刃で空けなおすべきだったと思う。まあ、広げ過ぎてもネジが抜けやすくなってしまうので難しいところですが。
これでストラップピンの移設、及び、ロックピンへの変更作業、終了でございます。
さて、結果はどうだろう……と、ストラップをEB-3に差し込み、構えてみたところ!
……やはり逆さまになるEB-3。こんなはずでは。
以前、SGのピン位置をこの位置に変えてヘッド落ちを回避している方のサイトを見た事があるのに、何故だ。と、その時に気づいたのは、あの位置にピンを変えて上手くいってた方。あの方のSGはギターであったと。
ほとんど重さの変わらんボディに、243/4インチのネックが付いてるのと、34インチのネックが付いてるのじゃあ、重さのバランスも違うよなあ、そりゃあ……
えー、最初に気づけという改良失敗の顛末でした。まあ、ストラップが抜けなくなったからいいか。ライブとか出切る訳じゃないし、立ってベース使う必要性なんか全然ねえけど。